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松本・緑町に「二代目かとちゃん」 山雅ゆかりの店、サポーター親子引き継ぐ

「常連だった人も、そうではない人も楽しめるような店にしていきたい」とも

「常連だった人も、そうではない人も楽しめるような店にしていきたい」とも

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 松本駅近くの飲食店街「昭和横丁」で営業していたジンギスカン店「かとちゃん」が、松本・緑町の「喫茶山雅」(松本市大手4)の隣に移転し、「二代目かとちゃん」として1月29日、オープンした。

看板には「二代目」の文字も

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 店舗面積は約7坪。席数は16席で、テラス席も設ける。2017(平成29)年2月に「喫茶山雅」がオープンした際に軽食を提供していたスペースを改装した。

 同店を経営する桜井勇二さんと、店長を務める長男・友貴さんは山雅サポーターで「かとちゃん」の常連客。「かとちゃん」店主の加藤順一さんから仕込みを学び、味を引き継いだ「ジンギスラム」(780円)、「豚ホルモン」(550円)のほか、新たに「牛タン」、「牛ハラミ」(以上1,200)円なども用意する。

 「かとちゃん」は2005(平成17)年、昭和横丁の開場と共にオープン。山雅サポーターが多く集い、同クラブの選手、監督やスタッフにも親しまれてきた。管理会社の事業撤退により、昭和横丁は1月3日に閉場。それに伴い、加藤さんも引退を決めたという。

 勇二さんは、厨房(ちゅうぼう)機器を扱う仕事をしながら、同クラブが地域リーグの時代からボランティアスタッフを務めるなど長く携わってきた。昨春、撤退のうわさを聞いて店で飲みながら、「(引き継ぐ人が)誰もいなかったらやる」と話していたという。「これだけみんなに愛されている店。なくなったら困るし、正直、誰か他に手を挙げる人がいるだろうと思っていた」と勇二さん。後日あらためて店を訪れ、加藤さんと話して、自分が引き継ぐことを決意した。

 移転先は、勇二さんが「喫茶山雅」の厨房機器を担当していたこともあり、数年間倉庫のようになっていたスペースに目を付けた。視察を兼ねて出入りする様子を見ていた「喫茶山雅」のスタッフからも、「『かとちゃん』はここでやればいいと思っていた」とエールを送られたという。友貴さんが「サッカーか飲食に関わる仕事をしたい」とUターンした時期も重なった。

 「いつかは飲食店をやりたいという夢があった」と勇二さん。仕事柄、店を切り盛りする難しさも見てきており、なかなか踏み出せなかったという。「課題と感じていた場所と人がスムーズに決まったり、周りからも温かい声をかけてもらったりして、このタイミングで良かったと感じている。駅前からは少し離れたが、これまでと変わらない居心地の良さを提供できれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は17時~22時。日曜、祝休日の月曜定休。

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