県内産の食材を使ったプレミアムディナーイベント「Delicious Journeys(デリシャスジャーニーズ)in Matsumoto」が10月16日、国宝松本城の本丸庭園で行われた。
庭園には、ライトアップされた天守を眺められるステージを設置。オーストラリアやタイ、シンガポールからの訪日客を含めた42人が来場し、園内に設けたテントの中にあるキッチンで9人のシェフが調理したメニューを堪能した。
オープニングでは、主催する扉ホールディングス(松本市)の斉藤忠政社長が「信州は世界的に見ても恵まれた地域。里山文化から独自の食文化ができ、世界に誇る長寿県でもある」とあいさつ。乾杯の後、順に料理が運ばれた。信州和牛に木曽のすんきを合わせた肉料理のほか、県内産のワインや日本酒、デザートには小布施町産の栗のモンブランを用意。木曽漆器など器にもこだわり、花を生けるライブパフォーマンスも披露された。
インバウンド誘客による地域経済への貢献や、持続可能な観光地域づくりを目指し、信州の食文化と食材を世界に発信しようと企画。観光庁の「観光再始動事業」の一環として初めて開いた。扉ホールディングス傘下の旅館「明神館」、レストラン「ヒカリヤニシ」が加盟する世界各国のホテルやレストランによる会員組織「ルレ・エ・シャトー」が協力した。
料金は1人10万円。17日も行われ、2日間合わせて80人が参加。イベント収益の一部は松本市に寄付され、松本城の維持・修復費用として活用される。