弁当や総菜を販売する「西条」(TEL 080-2588-1138)が、「ホテルマツモトよろづや」(松本市中央1)1階に6月8日、オープンした。
2020年11月に、「ふるさと館」(筑北村西条)内にオープンした「大衆食堂西条」が移転。田島竹郎さんと妻の志保さんが、1階ロビー奥にある厨房(ちゅうぼう)で調理して販売する。
弁当は「西条弁当」(900円)と「週替わり弁当」(850円~)の2種類。「西条弁当」は、自家製シューマイや季節のコロッケ、唐揚げ、卵焼きと、副菜4品が入っている。「弁当なので、冷めてもおいしく食べられるように意識している。なるべく品目を多くしていろいろな種類を食べてもらいたい」と竹郎さん。米は筑北村で採れるはざかけ米、野菜は地元産をメインに使う。
志保さんが県内出身ということもあり、2人は2019年秋に東京から筑北村へ移住。飲食店の経験を生かし、当初は松本周辺での開業を考えていたという。「コロナ禍で外食が減り、アルコールの提供もなかなか難しく悩んでいた。村の人から声をかけてもらい、まずは村内で始めることにした」と竹郎さん。
コロナの影響が長引く中、弁当や総菜などテイクアウトできるものを増やしていったことで、徐々に折り詰めなどの依頼も入るようになった。「折り詰めは弁当とはまたちょっと違う。喜んでもらえるように試行錯誤してきたことが、今、プラスになっている」と志保さん。イベント出店も始め、昨秋からは同ホテルのロビーで週1回、弁当を販売。空いているスペースを借りることになり、3月には筑北村の店を閉め、移転準備を進めてきた。
「素材の味を生かしたシンプルなものから、スパイスを利かせたものまで、バリエーションを楽しんでもらえれば」と志保さん。現在は週2日だが、今後は営業日を増やしていきたいという。竹郎さんは「筑北村で店を始めて、感じたことや学んだことをベースにしながら、より多くの人に喜んでもらえるものを届けたい」と話す。
営業時間は木曜・金曜=11時30分~13時30分。