俳句と料理を楽しむ会「現代俳句を舌で味わう 小津夜景『花と夜盗』に寄せて」が7月1日、松本・城東の古書店「books電線の鳥」(松本市城東1、TEL 0263-50-9907)で開催される。
同店と、塩尻市在住の料理人・木内一樹さんの共同イベント。俳人・小津夜景さんの句集「花と夜盗」(書肆侃侃房)から木内さんが5句を選び、それぞれの句に合わせた料理を創作する。参加者は、題材となった俳句の鑑賞をしながら食事をし、感想を話し合ったり、木内さんの創作エピソードを聞いたりする。ほかに、同店店主・原山聡矢さんが事前に出すお題で作った俳句を持ち寄り、発表し合う。
2021年から、「めしつくるひと」の名前で活動する木内さん。主に県内で、間借り営業やイベントを通じてカレーなどを提供している。先月、松本神社(丸の内)で行われた「ようこくマルシェ」に出店した際に原山さんと出会った。料理を購入してもらったことをきっかけに、翌日には同店に足を運び、原山さんにコラボを提案した。「フリーで仕事をする中で、何かイベントをできないかと考えていた。料理と俳句、普通に考えたら交わらないものを掛け合わせることでオリジナリティーが出ると思った」と木内さん。
料理の題材に「花と夜盗」を選んだ原山さんは、「小津さんの俳句は、固定観念にとらわれず、自由で軽やかな印象。現代俳句だが、根っこには先人たちの表現が組み込まれている」と話す。自身も半年ほど前から俳句を習い始めたといい、「どのように読み取るか」を考えるようになったという。「作者の考えをくみ取ることは難しいが、俳句を感覚で楽しみ、そこに木内さんが作る料理の感覚を合わせれば面白いイベントになると思った」と振り返る。
チラシのほか、6月の頭からはツイッターでも告知を開始。小津さんがブログでイベントを紹介したことで、それを見て参加する小津さんのファンもいるという。「こうあるべきではなく、自由に発想する会。参加者同士で意見を出し合い、俳句への理解を深めたい」と原山さん。木内さんは「言葉からイメージ、連想した食材を使った料理を考案する。どんなものが出るか楽しみにしてほしい」と話す。
開催時間は18時30分~21時ごろ(開場は18時)。参加費は3,000円。予約はメール、電話、ツイッターで受け付ける。