おやき専門店「おやき高峯 中町店」(松本市中央2)が3月21日、オープンした。
松本駅アルプス口(西口)側にある「おやき高峯」(巾上)の2号店。以前カフェだった店舗を改装した。店内は赤い和傘やベンチを置くなどして、和の雰囲気に。イートイン席も設け、購入したおやきは電子レンジで温めて食べることもできる。
おやきは季節限定のものを含め、常時14種類ほどを用意。定番の「切干大根」「なす味噌(みそ)」「つぶあん」(以上230円)をはじめ、「あんバター」(280円)や「塩バターりんご」(330円)といった変わり種も並べる。ほか、松本蟻ケ崎高校書道部の生徒とコラボしたおやきも提供。みそ漬けされたクリームチーズを入れた「純白」、さつまいもペーストとクリームチーズを合わせた「甘愛(あまあい)」、カレー味の「万福(まんぷく)」の3種類で、いずれも竹炭を混ぜた黒い皮を使う。運営する「弘峰(こうぼう)」(同)の社長・吉江弘美さんは「若者にも楽しんでもらえるようなメニューも考案している」と話す。
1946(昭和21)年に菓子店として創業し、50年以上にわたりおやきを製造・販売する同店。2009(平成21)年に、吉江さんが伯母から引き継いだ。「たまたま店に立ち寄ったのが始まり。寝込んでいた伯母の介護と店の切り盛りをするようになり、そのまま店を経営することになった」と振り返る。2019年には法人化して、おやきを量産するために設備を一新。「手作り」にこだわり、極力機械を使わない製法で1日におよそ1000個を製造し、店舗販売や冷凍おやきの発送などを行う。
「いつか中町通りに店を持ちたい」と考えていたという吉江さん。同社の社員が前店の常連客だったことから閉店を知り、場所を引き継ぐ形で1月21日にプレオープンした。平日の方が忙しい本店に比べ、日曜や祝日の来客が多いという。「新型コロナが落ち着いてきたタイミングに念願かなって出店できた。中町の店として定着していければ」と笑顔を見せる。
営業時間は10時~17時。水曜定休。