国宝・松本城(松本市丸の内)で現在、本丸庭園を一般開放してライトアップされた天守閣と桜を楽しむ「夜桜会」が行われている。
期間中、天守閣を除く本丸庭園を一般に無料開放。松本古城会による、花見団子などの販売も行う。
同イベントは毎年、松本城管理事務所が開花を発表した3日後から8日間開いている。今年は3月24日に開花宣言が出された。同事務所が独自観測を始めた2008(平成20)年以降で最も早かった一昨年の3月26日よりさらに2日早く、観測史上最速。市文化観光課松本城管理課の寺澤朋香さんは「当初の予想でも例年より早いと思っていたが、さらに上回る早さで驚いた」と話す。本丸庭園内のシダレサクラやヤエザクラ、ヒガンザクラは見頃を迎えており、咲き具合は松本城のウェブサイトやインスタグラムで随時、発信している。
現在、松本城公園内の一部は桜の老木を保護するため、プラチェーンで囲っている。コロナ禍で訪れる人が減ったことで根の周りが踏まれることも減り、土が軟らかく、老木にとっては良い状態になっていたという。同課の勝山裕美課長は「人出が増えてきたので、保護することにした。コロナ前と同じとはいかないが、少しずつ世の中の動きが戻ってきていることを実感している」と話す。
期間中は、「国宝松本城桜並木光の回廊」(18時30分~21時、金曜・土曜は22時まで)も実施。松本城外堀沿いの桜並木と女鳥羽川の千歳橋から女鳥羽橋までの左岸をライトアップする。外堀沿いの桜並木は三分咲きほど。勝山課長は「お堀はこれからという感じだが、暖かくなれば一気に開花も進む。お城の桜を楽しんでほしい」と呼びかける。
本丸庭園の無料開放は17時30分~21時(天守閣登閣は不可)。4月3日まで。