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松本パルコ、2025年2月末に閉店へ 地元に衝撃、喪失感と感謝入り混じる

2年後に閉店することになった松本パルコ

2年後に閉店することになった松本パルコ

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 松本パルコ(松本市中央1)が、2年後の2025年2月末で閉店する。

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 同館は1984(昭和59)年8月23日にオープン。1996(平成8)年には増床、2011(平成23)年には大型リニューアルを行った。地下1階地上6階建てで、店舗面積は約2万2000平方メートル。ファッションブランドや雑貨店、飲食店など72店が入る。

 2月27日に行われた記者会見では、閉店の理由を市中心部の競合激化やECサイトの台頭、コロナ禍の売り上げ減少といった店舗を取り巻く商業環境の変化のほか、建物の老朽化に伴う今後想定される投資負担など、複合的なものとした。同館の売り上げは、ピークの1997(平成9)年2月期は約95億円だったが、昨年2月期は約40億円となり、国内のパルコ全18店で最下位だったという。

 同館は、ファッション、アート、カルチャーなどをキーワードにしつつ、地域と連動させたイベントを展開。2014(平成26)年に30周年、2019年に35周年を迎えた際にはアニバーサリー企画に加え、「まつもと“今”“昔”写真展」を開き、町の変遷とともに歴史を振り返った。2020年には競合商業施設の一つ「イオンモール松本」と異色のタッグを実現。2021年度には市美術館がプロデュースして郷土ゆかりのアーティストの作品を紹介する「パルコde美術館」を開いた。

 「商都・松本」を代表する施設の一つが閉店するという知らせは、地元に衝撃を与えた。SNS上には「パルコがあることが自慢だっただけにショック」「一つの時代が終わる」「寂しくなる」という喪失感や「青春時代を過ごした」「記念日のプレゼントを買った」など思い出を語る投稿も多く、ツイッターでは一時「松本パルコ」がトレンド入り。「近年の様子を見ると仕方ないと思うが、町のにぎわいが失われるのでは」「利用していた店はどうなるのか」という不安の声や、「お世話になった」「これまでありがとう」(以上、投稿より抜粋)という感謝の声も上がっている。

 閉店後の建物の活用は未定。

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