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松本の「ナガノトマト」でSDGs推進 カードゲーム用いて、当事者意識促す

ワークショップの様子

ワークショップの様子

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 松本・今井の食品製造会社「ナガノトマト」(松本市村井町南3)が、カードゲームを用いたワークショップでSDGsについて学ぶ取り組みを進めている。

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 同社では5年ごとに中期ビジョンを策定。現在は「2025年ビジョン」として、「『あらたな日常』に挑戦し、全ての人々の幸福の実現と社会環境への持続的な貢献を目指す」ことを掲げ、社会環境として、エコアクション21(EA21)とSDGsについて学びを深める活動を推進している。同社管理部の桑原くみ子部長は「EA21もSDGsも環境配慮の側面が大きいが、それだけに終わらず、社員一人一人が『自分事』として捉えられるように意識を高めていきたい」と話す。

 12月20日には、カードゲームでSDGsを達成するための道のりを疑似体験し、本質や概念を学ぶワークショップを開催。支店の社員も含め8人が参加した。カードゲームを開発した「イマココラボ」(東京都千代田区)の公認ファシリテーター・山崎悠さんが講師を担当。2人1組となり、目標となる「ゴールカード」の条件を達成するために、「お金」と「時間」のカードを使ってプロジェクトを進めていった。

 プロジェクトを実行すると「世界の状況メーター」が動き、「経済」「環境」「社会」が変化。開始時は全て「3」だったが、前半と後半で、「経済」は7から18、「環境」は5から4、「社会」が2から6となった。2チームがゴールし、SDGs達成率は50%。振り返りの時間では、「お金と時間のやりくりが難しい」「自分のチームの目標のために動いたが、それだけでは達成できない。周りのチームの協力が不可欠」といった声が上がった。

 同社では、SDGsについて昨年から学ぶ機会を設けている。今年は全社員が参加できるようワークショップを20回程度予定。今後は、ワークショップで得られた気付きを、来年度の新たな目標設定に生かしたいという。桑原部長は「SDGsはこの先もずっと取り組んでいくべきもの。やらされるのではなく、自分から行動することが大事だということを実感してもらいたい」と力を込める。

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