ギャラリー「玻璃珠(ハリス)」(松本市大手4、TEL 080-9822-5881)が松本・縄手通りに11月3日、オープンした。
ガラス作家として活動する赤木雄一さんが開業。自身が制作したとんぼ玉を展示、販売する。とんぼ玉を使ったネックレスやブレスレット、ストラップも並べる。店内には手作りのテーブルを置き、どんな作品を並べても合うようなディスプレーにした。店舗面積は約3坪。
とんぼ玉の模様は季節ごとで変え、見た人が「これはなんだろう」と想像したくなる不思議さのあるデザインにしているという。形は丸型や俵型、円柱型に加え、表面を削ってやすりで磨いて角を付けたものなどがある。「制作の8割は下準備で、不純物を取り除いたり、ガラスを混ぜ合わせて色を作ったりといった工程が重要」と赤木さん。
ほかに展示会で知り合った作家の作品も扱う。ステンドグラスを制作する三宅治良さん(新潟県)のフットランプや、サンドブラスト技法を用いてガラス彫刻を行う丹野幸広さん(宮城県)のグラスなどがある。縄手通りで開業したこともあり、シンボルのカエルをモチーフにしたものも。赤木さんは「作品を手に取って見てほしいという思いを持つ作家を紹介することで、実際に工房や個展に足を運んでもらうことにつなげたい」と話す。
赤木さんは大阪府出身。1995(平成7)年から2年間、青年海外協力隊の隊員として滞在したガーナで、現地の人たちが身に着けていたとんぼ玉に魅了された。帰国後、愛知県でガラス作家・高島弓佳里さんに師事し、1年間技法などを学び、独立。各地の百貨店で展示会を開く中で「いつか自分の店を持ちたい」と考えるようになった。以前、作品を置かせてもらっていたドールハウス「TOMIY(トミー)」が今年5月に閉店することになり、場所を引き継いだ。
オープン後は慣れないことも多くて大変だが、客とのやりとりが楽しいという。今後はとんぼ玉制作の様子を見てもらえるように店内に道具を設置する予定。「商品は全て一点物。日常の中で使えるものや、自分へのちょっとしたご褒美にできるような作品を扱っている。実際に手に取って見てもらえれば」とも。
価格は、根付け=660円~、とんぼ玉=1万~3万5,000円、フットランプ=5,500円~、サンドブラストのグラス=5,500円~など。営業時間は10時~17時。水曜定休。