県内外の作家5組が出展するグループ展「山と多面体 山にまつわる五組の作家展」が現在、松本・大手の土蔵を改修したテナントハウス「List(リスト)」(松本市大手5)2階ギャラリーで開催されている。
さまざまなジャンルの作家が集まり、山の魅力をそれぞれの視点から発信する同展。「design & craft COOBA(コーバ)」は、木材を組み合わせて作るオブジェやストラップを出品。モチーフは山をはじめクマやライチョウ、おにぎりなど登山を連想させるものを選び、パーツや模様は色の異なる木を使い分けながら表現する。会期中は、来場者から好きな山を聞き、大小さまざまなはんこを使った絵も描く。
「SANZOKU PRODUCTS」は木製のおわんや皿など食器をメインに出品。加工したシカの角をハンドル部分に合わせたククサなどのマグカップのほか、リンゴの木を使った器や彫りを施したコップを並べる。茅野市のガレージブランド「UJMT.(ユージェイエムティー)」は高機能な素材を使った登山グッズを中心に、普段使いしやすい保温・保冷に優れたランチボックスも用意する。
県外からは2人が参加。「kazefukiko」は高山植物や野鳥をニット帽やブローチなどのアイテムに刺しゅうする。秋から冬を題材にしたといい、一つ一つ異なった表情や風合いが楽しめる。東京芸術大学美術学部デザイン科修士課程在学中の石川真悠さんは、フィルムカメラで撮影した写真で制作したミニブックや額装作品、Tシャツやタペストリーを展示する。
同展を企画したのは「design & craft COOBA」の小林学文さん。3年前、市内を拠点に活動を始めた。「クラフトフェアまつもと」など多くのイベントに出店してきた経験から蓄積したノウハウを基に「今ならできる」と、以前から開きたかったというグループ展を計画。友人やSNSを通じて知った作家に声をかけ、実現した。「山好きの皆さんに楽しんでいただける内容なので、足を運んでほしい」と呼びかける。
価格は、ミニブック=400円、ニット帽=1,500円、ククサ=8,500円など。開催時間は9時~16時(金曜・土曜は19時まで)。作家の在廊日はインスタグラムで随時案内する。10月23日まで。