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松本のギャラリーで陶器と衣服の2人展 使い手に寄り添う作品150点

「青色と茶色」をテーマにした作品が並ぶ

「青色と茶色」をテーマにした作品が並ぶ

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 陶芸家・こいけちえさんと服飾デザイナー・小松純さんによる2人展「そう」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。

木の釉薬を用いた皿と使いやすさにこだわったマグカップ

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 こいけさんは、皿やマグカップを中心に花入れやアロマペンダントなど約110点を展示。しま模様が特徴の食器やアクセサリーは、異なる粘土を重ねて作る「練り込み」の技法を用いている。マグカップは倒れにくいように底が広がった形で、持ちやすいように取っ手の裏側に突起を付けて関節に引っかかりやすくしている。「お客さんが使う時間や雰囲気を想像しながら作品作りをしている」とこいけさん。オーブンでも使えるような耐熱の皿や小鉢のほか、鍋も制作した。

 小松さんは、手染めしたパンツやブラウスのほか、ワンピース、スカート、トートバッグなど約40点を出品する。素材には昔ながらの製法で織る静岡・浜松産のリネンや広島の備後絣(びんごがすり)を使い、藍や柿渋などの自然のもので染める。小松さんは「思っていたのとは違う色が出ることもあるが、偶然できた色を楽しんでいる」と話す。

 同ギャラリーでは初めての出展となる小松さん。前職は雑貨店の店員で、仕入れをする中で「もっとこういうものがあったらいい」と思うことが何度もあり、「それなら自分で作ろう」と2012(平成24)年、伊那市に服と雑貨の店「チプカとプクチカ」を開業した。店名はアフリカのスワヒリ語で「芽が出る、枯れる」を意味し、「土から生まれて土に戻るようなもの作り」を目指しているという。

 2人は小松さんが雑貨店で働いていた時に、こいけさんの作品が好きでよく仕入れていたことがきっかけで知り合った。お互いの作品に共通点を感じていたこともあり、「いつか一緒に展示をできたら」と思っていたという。同ギャラリーの熊谷幸枝さんが2人の作品を見て展示を企画し、実現した。

 タイトルの「そう」はお互いの作品の特徴や仕事への思いが「層、創、想、添う」などになっていることから付けた。「生活の中にあったらいいなと思うものが見つかればうれしい」とこいけさん。「私たちのいろいろな『そう』を楽しんでほしい」と小松さん。

 価格は、ブラウス=1万5,500円、パンツ=1万5,000円~、マグカップ=2,000円~、練り込み皿=500円~。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休(9月19日は営業)。9月25日まで。

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