松本市在住のピラティスインストラクター・大坪典子さんが主催するピラティスレッスンが、地域コミュニティー講座「井戸端大学」(松本市両島)などで開催されている。
大坪さんはスポーツクラブや企業レッスン、松本中日文化センターでの講座など市内を中心に3年ほど前から活動。昨年秋からはマタニティーピラティスの講座を担当するなど、幅広い人に向けてピラティスを紹介している。「ピラティスには何通りものスタイルがある。筋トレ系に近いもの、癒やしが目的のもの…たくさんある中から、自分に合ったものを見つけてほしい。そのためのきっかけ作りになればと思って」と大坪さん。
少しでも多くの人にピラティスを知ってもらいたいと願う大坪さんに、地域コミュニティー講座の「井戸端大学」などを運営しているフェリディア(松本市両島)代表の飯塚さんが「チャレンジショップ的に使いませんか」と声を掛けたことがきっかけになった。
レッスンは少人数制。「ピラティスは頭を使う。どれだけ頭の中でイメージができるかが大事」(大坪さん)。鏡や他の人を見るのではなく、自分の体と対話するように、パーツを意識して感じながら正していく。タオルを背中から胸の高さに巻いて「腹式でも胸式でもないピラティスの呼吸」を感じる。参加者がそれぞれゆっくりと自分の体に向き合えるように、大坪さんは一人ひとりに体のクセをアドバイスして回りながらクラスを進める。「骨格を元に戻すためには、意識しないと戻らない。すぐ治るものでもないので継続していくことが大事」と1時間のクラスを締めくくった。
参加者はイベントでピラティスを知ったり、人から勧められて始めてみたりという人がほとんど。「猫背とか、肩凝りとかがよくなってきているように思う。呼吸一つもまだまだ難しいが、普段の生活につなげていければ」とも。
昨年10月には渡米し、「ピラティスの本場」といわれるニューヨークで学んだ大坪さん。「ニューヨーカーにとってピラティスはトレーニングそのもの」と実感したという。「『ピラティスとは何かを常に考え、何のために提供するのかを考えなさい』と言われ、基本的なことを再確認できた」(同)。今後は松本中日文化センターでのボールを使ったピラティス講座や、4月には体の筋肉や内臓などを包んでいる筋膜の緊張を解放し、バランスを取り戻すボディーワーク「ロルフィング」のイベントも予定している。