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南松本に洋菓子店「IKUE」 地元生産者と食材の「ストーリー」伝える

来年50周年を迎える同社にとって初のスイーツ専門店

来年50周年を迎える同社にとって初のスイーツ専門店

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 洋菓子店「スイーツ&ストーリー IKUE(イクエ)」(松本市南松本2、TEL 0263-50-4190)が南松本駅近くに6月23日、オープンした。

ショーケースに並ぶ焼きたての焼き菓子

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 飲食チェーンの「王滝」(笹賀)が運営。地元産の食材にこだわり、添加物は使わず、素材の良さを生かした焼き菓子やケーキを店内奥の工房で製造し、提供する。店舗面積は約22坪。

 焼き菓子はパッケージ入りのほか、焼きたてをショーケースに並べる。フィナンシェ(200円)は3種類で、風沢舎(神林)の「信州ノニタマゴ」と信州蜂蜜本舗(中央1)の百花蜜を使った「信州百花蜜」、浜農場(島内)の大豆を使った「信州産大豆のきな粉」、老舗・丸正醸造(出川町)のみそを入れた「味噌(みそ)とくるみ」。ほかに、同社グループの「ベリービーズワイナリー」(塩尻市)のワインにイチジクを漬け込んだ「信州ワインとイチジクのショコラパウンドケーキ」(540円)などもある。

 旬の果物などを用いたケーキは、現在5種類。夏秋イチゴを使った「三才山イチゴのタルト」(480円)や、「小布施栗のモンブランタルト」(600円)のほか、「信州ノニタマゴのプリン」(400円)などを用意する。

 新型コロナの影響で外食需要が低迷する中、ケータリングやデリバリーなどの中食需要は増加。同社の永瀬篤専務は「お客さまの行動、常識の変化を感じる。外食需要が完全に回復するのは難しいと考え、より商圏の広いスイーツ分野に新たに参入することを決めた」と話す。商品企画・開発を手がける「スイーツスタンダード」(東京都大田区)を経営する、松本市出身の小澤幹さんに監修を依頼。1年かけて準備を進めてきた。

 「ストーリー」を伝えることをコアのコンセプトに据え、生産者とのつながりを重視。店内には、生産者を紹介するパネルや商品も置く。規格外の大豆をきな粉にして活用するなど、食品ロスの削減にも取り組んでおり、これからさらに力を入れていきたいという。

 店名は、重なりを表す幾重から取り、ロゴは水から発想を得た。「良質な食材がそろうのは、元をたどれば水にある」と永瀬さん。現在、オンラインストアを準備中で、ホテルや旅館での取り扱いも今後増やしていくという。「地域の良さや魅力を、幾重にも広げていけるような発信をしていきたい」とも。

 営業時間は10時~18時。月曜定休(祝日の場合は翌日)。

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