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安曇野・穂高に「喫茶 常念」 祖父母の店舗を受け継ぎ開業、古道具の販売も

「日常に寄り添う店にしていきたい」と店主の木村さん

「日常に寄り添う店にしていきたい」と店主の木村さん

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 ガレットとコーヒーをメインに提供するカフェ「喫茶 常念」(安曇野市穂高)がオープンして1カ月が過ぎた。

店舗外観

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 店主の木村徳子さんが、祖父母が39年間営んでいた「そば処(どころ) 常念」の店舗を活用して開業した。店内は、祖父のコレクションだという古時計や掛け軸をはじめ、歴史を感じる日用品などを配置し、アンティークな雰囲気に仕上げた。木村さんは「建物は幕末に建てられたもの。昔の人の暮らしを感じながら、1人でもゆっくりと過ごせる空間を目指した」と話す。席数はテーブルとソファ合わせて20席。

 食事は「そば粉のガレット」(1,200円)で、地元の野菜や卵を使ったものを提供する。「野菜もたくさん食べられるメニューなので、カフェを開いたら出そうと思っていた」という。ドリンクはコーヒー(500円)、カモミール豆乳(600円)など4種類。スイーツはガトーショコラ、チーズケーキ(以上500円)のほか、「アレルギーを持つ人も安心して食べてほしい」と卵と乳製品を使わないビスケット(300円)も用意する。今後は様子を見ながらメニューを増やしていく予定。

 以前は都内の外資系ホテルで働いていた木村さん。憧れていた職場でもあったが、「もっと近くで人と接したい」と退職。3年前地元に戻り、松本市のガレット専門店「クレープリー モンカバ」に勤務しながら、そば店を手伝っていた。

 一昨年、祖父母が高齢のため、そば店を閉店。敷地内にある倉庫の片付けをする中で、「古いものを捨てるのはもったいない」と感じ、パートナーの藤原弘宜さんと共に倉庫を改修して、昨年4月に「古道具 今市」をオープンした。商品は、藤原さんが集めた日用品や、リメークした古道具も用意。音楽ライブや地域のパン店を集めて「パン祭り」も開催した。

 もともと喫茶店巡りが好きだった木村さん。「古道具と喫茶店は相性がいい」という藤原さんの言葉が後押しになり、開業を決意した。そのままになっていたそば店の店舗を使い昨年10月にプレオープン。店内のソファや机は藤原さんがセレクトしたという。「古道具店を訪れた人に、喫茶店でお茶を飲んでもらうことが周知につながった」と木村さんは振り返る。

 営業日は毎月1日~7日と、週末が中心。定休日にはワークショップなどのイベントを行っている。「表現の場として作家さんにスペースを提供している。日常に寄り添う店にしていきたい」とも。

 営業時間は12時~18時。営業日はインスタグラムで確認できる。

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