中国家庭料理店「チャイナスパイスキッチン 十三香(スーサンシャン)」(松本市元町2、TEL 0263-34-5012)が松本・元町のやまびこ道路沿いに移転して1カ月が過ぎた。
「スパイスエビ春巻き」(1本350円)は、むきエビ、桜エビ、シイタケ、シメジ、タケノコ、春雨などを入れ、厚みのある皮で包んだ。店主の白清水さんは「パンとギョーザの皮の間くらいの厚さで食べ応えがある。具はいろいろ試したが、人気のあるエビに落ち着いた」と話す。前店から人気が高かった角煮をベースにした「特製角煮おこわ」(750円)は、辛さは控えめに仕上げた。「万能スパイス麻辣(マーラー)だれ」(450円)など自家製の調味料も販売する。
同店は1997(平成9)年、松本深志高校の北側で開業。その後、「チャイナスパイス食堂」として2012(平成24)年に東町へ移転した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、「あまり広い店でもなく、高齢ということもあって、不安を感じていた」と白さん。テークアウト専門店として、新たなスタートを切ることにしたという。
3カ月半かけて、自宅敷地内に小屋を建て、通りに面したブロック塀を壊して、カウンターから販売できるようにした。メニューは新たに開発。八角、山椒(さんしょう)、フェンネル、クローブなど13種類のスパイスをミックスした「十三香」を使うことから、店名にも付けた。「食堂で出すには時間がかかるので難しい、と思っていた料理を作れるようになった」と笑顔を見せる。
オープンして1カ月。「最初のうちは、どのくらい作ればいいか分からなかったが、少しずつ慣れてきた」と白さん。日によって、「スパイス麻辣焼きそば」など別メニューを用意する日もあり、今後は新たな商品も増やしていきたいという。「お客さまからは温かい言葉を頂き、再オープンできたことをうれしく思う。形は変わっても変わらない味を届けていきたい」とも。
営業時間は11時30分~14時30分、16時~(売り切れ次第終了)。月曜・火曜定休。