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地元作家&写真家が制作する「雷鳥張子」 年1回発表として新たなスタート

高橋さんの「お母さん雷鳥」(左)と、梅川さんの「起き上がり雷鳥」

高橋さんの「お母さん雷鳥」(左)と、梅川さんの「起き上がり雷鳥」

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 松本市在住の紙の箱作家・Akane Bon Bonこと梅川茜さんと、安曇野市在住の雷鳥写真家・高橋広平さんが制作した「雷鳥張子」が現在、市内のギャラリーなどで販売されている。

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 梅川さんの「起き上がり雷鳥」は、秋から冬の頃の雌やひなを数種類用意した。「いろいろな形のものを作ったので、自由に組み合わせて楽しんでもらえれば」と梅川さん。張り子は初挑戦という高橋さんが手掛けた「お母さん雷鳥」は、中で温まるひなのうち1羽が顔を出している。「模様を少しデフォルメしつつ、本物の特徴がしっかり伝わるようにした」

 高橋さんは、北海道苫小牧市生まれ。1998(平成10)年に長野県に移住し、友人に誘われた登山でライチョウに「一目ぼれ」して写真を撮り始めた。その後は山小屋に勤めながら、長野県自然保護レンジャーとしても活動。2017(平成29)年に独立し、現在は「雷鳥とその生態系」をテーマに、写真やイラストなどさまざまな表現で、自然保護の普及啓発に力を入れている。

 「雷鳥張子」は2015(平成27)年、「松本らしい土産品を作りたい」とスタートしたプロジェクトで、地元作家らが年2回、新作を発表してきた。高橋さんは初期から活動に注目し、自身の個展で取り扱ったこともある。昨夏、いったん活動を休止するということを知り、立ち上げからずっと携わってきた梅川さんに「参加したい」と申し出て、独学で張り子を作り始めた。

 梅川さんは「一区切りつけたばかりで、少し時間を置こうと考えていたが、自分の活動とは別に『雷鳥張子』としての活動で知ってくれている人、待ってくれている人もいるので、このまま止めてはいけないとも思っていた」と振り返る。年に1回、新作を発表し、限定ではなく都度追加生産するという方法で、「第2期」として新たなスタートを切ることにした。「少し形は変わるが、これからも、愛される土産品として育てていきたい」と梅川さん。高橋さんは「張り子をきっかけに、ライチョウに興味を持つ人が増え、それが自然保護にもつながれば」と話す。

 価格は梅川さんの張り子=2,500円、高橋さんの張り子=5,000円。カフェギャラリー「ガルガ」(松本市深志3)、中町のギャラリー&ショップ「手仕事商會(しょうかい)すぐり」(中央3)、書店「本・中川」(元町1)で販売する。

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