塩尻市観光協会が、「漆なんでも塗れます! URUSHI 夢コンテスト2021 in 木曽平沢」として漆を塗ってほしいものを現在、募集している。
漆を塗ってほしいものとその理由を募集する。結果は、審査会を経て、秋に予定している「木曽漆器祭」で発表する。同協会の鳥羽和久さんは「漆は、水と空気以外は何にでも塗ることができる。実際に塗ることを考えると、食べ物など口に入るものや、家や建物など大きいものは難しいが、『これ』というものを送ってほしい」と話す。
江戸時代、中山(なかせん)道随一の木曽漆器の生産地として栄えた木曽平沢は、漆工町として2006(平成18)年7月に重要伝統的建造物群保存地区に選定された。コンテストは、「令和3年度地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」の一つとして実施。職人の技を広く知ってもらうこと、さらにはその技の可能性を再発見することを目的に企画した。
7月18日には、木曽くらしの工芸館(塩尻市木曽平沢)でシンポジウムを開催。昨年度の事業報告と、本年度の事業説明が行われた。今後は、コンテストのほかに漆工町・木曽平沢と、宿場町・奈良井宿を結んで漆の魅力に焦点を当てた体験型ツアーやガイドの育成にも取り組み、木曽漆器の産地としての知名度向上、回遊性を高めることによる滞在時間の延長や域内での消費額増加を目指す。
応募締め切りは9月25日。ウェブサイト、郵送、塩尻市観光協会または木曽くらしの工芸館への持参で受け付ける。問い合わせは同協会(TEL 0263-88-8722)まで。