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松本の猫カフェ「もふもふ」移転先募集 殺処分ゼロ目指す活動、継続するために

「猫エリア」の猫は、ガラス越しに眺めたり、中に入って一緒に遊んだりすることができる

「猫エリア」の猫は、ガラス越しに眺めたり、中に入って一緒に遊んだりすることができる

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 一般社団法人「もふもふ堂」(松本市双葉)が現在、運営する里親募集型の猫カフェ「もふもふ」の移転先を探している。

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 同カフェは2015(平成27)年7月にオープン。猫と触れ合える場としてだけではなく、保護した猫の譲渡、適正な飼育方法の普及などを目指して運営している。旧ビジネスホテルの2階をカフェに、3階を保健所などから受け入れた猫を一時預かるシェルターとして改装。これまでに受け入れた数は600匹を超える。

 同法人は、保護猫活動に取り組んできた市民が中心となり2014(平成26)年3月に発足。猫カフェの運営のほか、野良猫を捕獲し不妊手術を行い、元の場所に戻す「TNR」活動も行っている。当初から携わるボランティアの小口美智子さんは「もともとは個々が保護したり、世話したりしていたが、法人にしたことでボランティアが集まる場所ができ、活動の幅が広がった」と話す。県松本保健所管内では2016(平成28)年度以降、自然死を除いた「殺処分ゼロ」の状態が続く。「保護猫の譲渡と、野良猫をむやみに増やさないTNRの両面で、このような成果が出ていると思う」

 昨秋、退去を求められて以降、移転先を探してきたが難航。代表理事の等々力茂義さんは「地元紙に掲載されたこともあり、お声掛けも頂いたが、立地や賃料がネックとなり、なかなか難しい」と話す。活動は30人ほどのボランティアスタッフが支え、資金はカフェの収益、寄付や支援物資などで賄っている現状もあり、「カフェとシェルター、両方を運営できることが理想だが、難しければほかの方法も含めて考えたい」と模索する。

 保護した猫は、病気があれば治療し、人に慣れていなければシェルターで、飼うことができる状態になるまで慣らしてから譲渡している。「カフェができたことで、これまで難しかった大人の猫も、もらい手が見つかるようになった」と小口さん。運営に携わるボランティアや、今後の移転に伴う引っ越し作業を手伝ってくれるボランティアも募集している。「何とか活動を続けられるように、皆さんの力もお借りできれば」と呼び掛ける。

 移転先は8月中旬ごろまでに見つけたいという。情報提供は等々力さん(TEL 090-1866-0005)まで。

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