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松本の老舗菓子店「タヌキケーキ」マスク姿に SNSで話題、予防呼び掛ける

マスク姿の「タヌキケーキ」。値札には「1匹320円」

マスク姿の「タヌキケーキ」。値札には「1匹320円」

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 松本・大手の老舗菓子店「翁堂本店」(松本市大手4、TEL 0263-32-0183)の「タヌキケーキ」に、マスク姿のものが登場し、話題になっている。

種類も豊富な「タヌキケーキ」

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 「タヌキケーキ」は、まだ生クリームが貴重だった時代に流行したバタークリームを使ったケーキ。「昭和のケーキ」とも言われ、懐かしさとレトロな雰囲気を持つ。同店のものは、ロールケーキが土台。1958(昭和33)年ごろから、変わらず作り続けているという。

 マスク姿は、定番タイプにバタークリームを使って描いたもの。「予防シヨー」「手洗い大切」などのメッセージを添えることもある。SNSにアップして予防を呼び掛けようと作ったが、投稿が話題になり、商品化した。同店の木内靖さんは「不謹慎だと言われるかと心配していたが、喜んでくれる人が多くてありがたい」と話す。

 以前、全国各地の洋菓子店で販売されていたという「タヌキケーキ」は、徐々に姿が減り、現在は「絶滅危惧種」と呼ばれるほど貴重なものになっている。近年、テレビ番組や雑誌で取り上げられたこともあり、じわりと人気が再燃。「インスタグラムで、ハッシュタグを付けて投稿してくれる人が増え、全国各地のものを見られるようになった。それぞれタヌキの表情が違って面白い」

 同店のショーケースに並ぶのは、定番のほかに、親子タヌキや、サッカーボールが付いたもの、土台のスポンジを斜めにして山を表現した登山バージョンなど、豊富なバリエーション。季節に合わせて、ひな祭りや子どもの日にちなんだもの、サンタクロース姿も登場する。ホワイトチョコレートを使ったシロクマやパンダなど、ほかの動物も。「お客さんからのリクエストに応えるうちに、どんどん増えていった」と木内さん。ラム酒の入った「ラムボール」を使った「大人のタヌキケーキ」や、松本民芸館の創設者・丸山太郎の絵本「たぬきの東京見物」からイメージした列車の形のケーキもある。

 一つ一つ表情が異なる「タヌキケーキ」に、どれを買うか迷う人も多く、マスク姿のことを伝えると、「せっかくなのでそれを」という人も。木内さんは、「ちょっとしたことではあるが、予防のきっかけになれば」と話す。

 営業時間は9時~19時。第1・第3水曜定休。本店以外に、駅前店(深志1)、蔵の店(中央3)でも扱う。

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