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松本で「絵描きが旅したオーストリア&イタリア」展 旅日記とスケッチ、原画も

「絵を描こうと思うとじっくり観察するので、その分、旅の思い出が心にも残る」と栗谷さん

「絵を描こうと思うとじっくり観察するので、その分、旅の思い出が心にも残る」と栗谷さん

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 松本市在住のイラストレーター・栗谷さと子さんの原画展「絵描きが旅したオーストリア&イタリア…そして松本」が現在、古書店「books 電線の鳥」(松本市城東1、TEL 0263-50-9907)で開催されている。

オーストリアとイタリアをイメージした描き下ろし

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 栗谷さんが今年3月下旬から約2週間、オーストリアとイタリアを旅した際に描いたスケッチ7点と道中で見聞きしたことや食べたものをつづった旅日記を中心に展示する。スケッチはオーストリアで、店先や市場の人々や風景を水彩画で描いたもの。「街中なので、ベンチに座ることもあるが立ったまま描くことも。声を掛けてくれる人もいて、そこから交流が生まれることもある」と栗谷さん。記録として描き留めていることもあり、原画を販売することはほとんどないが、同展に合わせてオーストリアとイタリアをイメージして1点ずつ描き下ろしも用意した。

 旅日記の原点は大学時代。サイクリング部に入って旅をするようになり、最初は何か面白いことがあると描き留めていた。「旅をしていると、だいだい面白いことばかり。もともと絵が好きだったこともあって、描けば描くほど楽しくなっていった」と栗谷さん。現在、愛用しているのは、月光荘のスケッチブック。旅に出ると1週間に1冊くらいのペースで描いていくという。

 栗谷さんは、「カンデラゲストハウス」(北深志1)で働きながら、冬の期間は世界各地を旅している。今回は、世界中の出版社が集まる「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア(BCBF)」に、自身が手掛けた絵本「くろろぷらすと」を売り込もうとイタリアに行くことに決め、ゲストハウスの宿泊客からの勧めもあり、オーストリアも訪れることにした。「オーストリアは初めてだったので10日間ほど過ごした。イタリアはBCBFがメインだったが、各国のイラストレーターと出会えて楽しかった」と振り返る。

 4月に刊行された「松本の本」の原画や、信濃毎日新聞松本専売所が発行している情報誌「M's Life」の表紙絵の画集なども紹介。旅日記のポストカードや、スケッチの複製画ポスターのほか、「栗谷のクリヤファイル」も用意する。「名前がクリヤ、なのでずっと作りたいと思っていた。これで、クリタニと間違えられることが減るかも」と笑う。

 7月7日には、トークイベント「絵本かかえてイタリアへ」を行う。「旅好きな人、絵を描くのが好きな人が増えれば」と栗谷さん。今後は、レストランのメニューなどにも挑戦したいという。「これからも、旅しながら絵を描き続けたい。それが仕事になっていけばうれしい」とも。

 営業時間は11時~21時(土曜・日曜は17時まで)。入場無料だが喫茶利用が必要。火曜・水曜定休。7月15日まで。7日のトークイベントは16時~。参加費は1,000円(ワンドリンクオーダーが必要)。予約は同店まで。

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