松本・島立に沖縄クラフト&カフェ「美ら音(ちゅらね)」(松本市島立、TEL 0263-88-8083)が2月15日、オープンした。
店舗面積は約10坪で、沖縄のクラフト作品の販売スペースと、喫茶スペースを設ける。席数はカウンター、テーブル合わせて13席。店主の藤森俊昭さんが30年以上務めた会社を辞めて開業。以前はカラオケ店だったという店内は、自身で床を貼り、雑貨や三線を飾って、ナチュラルなテイストに仕上げた。
ランチタイムには、「Aランチ」(800円)と「Bランチ」(1,000円)を用意。沖縄と地元の食材を使った日替わりのメイン料理と汁物、小鉢が付く。ほかに、「タコライス」、「沖縄そば」、日替わりの「店長のきまぐれカレーライス」(以上800円)なども。
2種類のコーヒーはどちらも沖縄オリジナル。「35コーヒー」(400円)は、風化した骨格サンゴを熱して豆を焙煎(ばいせん)したもので、売り上げの一部をサンゴ再生活動に活用する。「ゆうばんたコーヒー」(800円)は、沖縄県恩納村産の豆を使った希少なもの。藤森さんが旅行した際に偶然訪れ、前職の同僚が故郷に帰って始めたと知り、扱うことになった。同コーヒーの果実から作った「コーヒーチェリーティー」(700円)も用意する。「琉球(りゅうきゅう)紅茶」(400円)はアッサム、アールグレイ、サンセットの3種類。「琉球ハーブティー」(450円)は4種類で、体の状態に合わせて楽しめる。
クラフト作品は、やむちん(焼き物)や、読谷村花織、首里織、紅型(びんがた)などが並ぶ。「使ってもらうことで良さが伝わる」と、メニューを提供する際にも用いる。
藤森さんは旅行好きで、18歳の頃から全国各地を回り、47都道府県を制覇。沖縄を何度か訪れるうちに三線や沖縄民芸などに心を引かれ、「地元の人にもっと知ってもらいたい」と思うようになったという。2015年に動脈解離を患い、「悔いのない人生を送りたい」と開業を決意。松本商工会議所の創業スクールに通ったり、イベントで雑貨を販売したりしながら、準備を進めてきた。
「食、工芸、音楽を通じて、沖縄の魅力を発信していきたい」と藤森さん。「沖縄の良さは、のんびりした時間の流れと人の温かさ。多くの人が集い、ゆっくりできるような店にしていければ」とも。
営業時間は11時~19時。水曜・第1木曜定休。