雪上に設置したテントの中で飲食を楽しめる「のりくら雪と氷のEVスナック」が現在、松本・乗鞍高原の「乗鞍観光センター」(松本市安曇)前の一角で開催されている。
標高約1500メートル、県道乗鞍岳線沿いに約40平方メートルの大型テントを設置。暖房設備はないが、EV(電気自動車)を電力源として活用してテント内をライトアップし、幻想的な雰囲気を演出する。席数は約12席。
ドリンクは、「大信州」や「大雪渓」などの日本酒(900円~)や、「マルスウイスキー信州」(シングル=700円、ダブル=900円)、「信濃の香り 麦」(600円)など地元の酒を各種そろえるほか、飲み放題(60分=2,000円)も。フードは「自家製スモークナッツ」(500円)などのおつまみや、「おやき3種盛り」(800円)、「乗鞍女将(おかみ)の特製おでん」(700円)などを用意する。
自然を生かした体験型プログラムの企画・運営を行う「信州未来づくりカンパニー」(安曇大野田)が、観光庁が設立を推進している「地域DMO」の一般社団法人・松本市アルプス山岳郷と共同で実施。昨年に続いての開催で、信州未来づくりカンパニーの松嶋豪社長は「昨年楽しかったからと、今年も足を運んでくれるリピーターもいてうれしい」と話す。
同社は2017年設立。夏には、信州プレミアム牛を使ったディナーを楽しめる「星と月のレストラン」を開催。冬は日帰り客のスキー客が多いため、宿泊につながるような企画をと考えた。「お酒を飲める場を設けることで、滞在時間が延びて、宿泊者が増えれば」
冬は外気が氷点下2桁まで下がり、テント内も0度ほどだというが、「寒暖差があるためか、意外と暖かいと感じる人が多い。お客さん同士や地域の人とのコミュニケーションの場にもなっている」と松嶋さん。「昼はスノーアクティビティーを楽しんで、夜はちょっとした非日常空間を体験しに来てもらえれば」とも。
金曜~日曜のみ営業。営業時間は17時~21時30分(土曜は22時まで)。入場料は500円。営業は3月下旬まで。