展示やワークショップなどを行う工芸イベント「工芸の五月」が現在、松本市を中心に美術館、博物館、あがたの森公園など約70カ所で開催されている。
2007年にスタートした同イベント。毎年5月を「工芸月間」として、市内を中心にギャラリーや美術館、飲食店で工芸にまつわる企画を展開する。
恒例となっている「はぐくむ工芸 子ども椅子展」は、今年はあがたの森公園(松本市県3)で開催。28人の木工作家による子ども椅子、約60脚が並ぶ。期間中は、子ども向けのワークショップや絵本の読み聞かせ、演奏会なども行う。同実行委員会担当者は「これまでずっと市美術館の中庭だったが、今回はより広い場所での展示。いつもと少し違う風景を楽しんでもらえれば」と話す。
ガラスの器具で抽出される水出しコーヒーの展示と喫茶を楽しむ「池上喫水社」(5月6日まで)は昨年同様、池上邸の蔵(中央3)で行う。蔵周辺の源池地区、暮らしを楽しむ街の使い方を提案・実践している「人場研(まんばけん)」、ガラス作家・田中恭子さん、カフェユニット「L PACK」が生み出す空間で、静けさの中に非日常を演出する。
松本の町や日々の暮らしを湧水や工芸・クラフトと共に楽しむ「みずみずしい日常」は、建築家と巡る城下町ツアーやなどを企画。コピー機やシルクスクリーンを用意し、ZINE作りやカードやTシャツに印刷ができる「井戸端プリント」は、信毎メディアガーデン(6日まで)と「PARADES GALLERY」(11日~27日の火曜・金曜~日曜)で行う。日常的に湧水に親しんでいる「源池の井戸」周辺の人と楽しむ「源池みずそばの会」(12日11時~13時、参加費1,000円)も。
現在、オフィシャルガイドブック(500円)を市内各施設・店舗・ホームページで販売している。昨年に続き、「松本ブルワリー」に依頼した「工芸の五月限定オリジナルビール」も市内10カ所以上の飲食店で提供。同担当者は「街なかでは、多彩なギャラリーの企画展も始まっているので、街歩きと一緒に楽しんでもらえれば」と話す。
今月31日まで。