松本市内に2店舗を構えるカレー専門店「メーヤウ」(松本市桐2)が、アイリッシュパブ「OLD ROCK」(中央2)でランチタイムにカレーを提供する「メーヤウ@OLD ROCK」を始めた。
「メーヤウ」で提供する17種類のカレーから、日替わりで3種類を用意。単品盛り(700円)と2種類盛り(900円)で、いずれもサラダが付く。レジカウンターで注文し、受け取り口でカレーを受け取り、帰るときは食器を返却口に戻すセルフサービス。店主の小山修さんは「平日のランチタイムなので、スムーズに提供できる方法にした」と話す。現在、ドリンクメニューは「OLD ROCK」のビールだけだが、テークアウトなども含め、今後様子を見ながら検討していくという。
居酒屋など夜に営業している店舗を昼間に借りる形態は「ヤドカリ(宿借り)」と呼ばれ、都市部を中心に浸透している。今年6月ごろ、小山さんと面識があった「OLD ROCK」のオーナー・林幸一さんが持ち掛けたことがヤドカリのきっかけになった。今年に入り、市街地では老舗カレー店「たくま」「デリー」が相次いで閉店。「カレー不足」を嘆く声も聞かれていた。林さんは「4年ほど前までランチ営業していたこともあり、需要は感じていた。小山さんが市街地に出店したいという思いがあるなら、うちを使ってほしいと思った」と話す。
「林さんからそう言ってもらって、断る理由がなかった」と小山さんは笑顔を見せる。近年、イベント出店が増えていたこともあり、自店以外で提供するノウハウもあった。「駅前あたりでの出店を考えたこともあったが、初期費用がネックになっていた。イオンモールができるなど、松本の町が大きく変わる時期に、この立地で営業ができるというのも何かのタイミングだと感じた」
小山さんは「松本カリーラリー」、林さんは「ビアフェス信州」と、食文化で松本を盛り上げる活動の中心的役割を担う。「食文化を盛り上げることで楽しい町にしたい」と2人の思いは強い。
これまで自転車や車で来店していたという人からは「近くなったのでうれしい」という声も多いという。「以前から来てくださっていた方はもちろん、『ちょっと遠くて行ったことがなかった』という人や、観光客などにも足を運んでもらえれば」と小山さん。
営業時間は12時~14時。土曜・日曜・祝日定休。