松本・城西にシアトルスタイルのカフェ「ザ・ストーリーハウス・カフェ」(松本市城西1、TEL 080-4355-6283)が昨年12月23日、オープンした。
店舗面積は約29坪、席数はテーブル・カウンター合わせて25席。12畳ほどのキッズスペースも設ける。クリストファー・クックさん・久美さん夫妻が築50年ほどの元旅館だった建物を改装。テーブルやベンチ、タンスの引き出しを組み合わせたカウンターなどは手作りした。「アメリカでDIYの経験はあったが、建築構造の違いや、材料の手に入れやすさなど違う部分も多く、思った以上に苦労した」と久美さん。アンティークチェアや足踏みミシンなどがレトロな雰囲気を演出する。
メニューは、ベーグルサンドイッチやキッシュ、パウンドケーキなど、「シアトルの家庭の味」が中心。ベーグルサンドイッチは、スモークサーモンや紫タマネギ、クリームチーズなどを挟んだ「ストーリーハウスクラシック」(580円)など数種類を用意する。ドリンクは、コーヒー(250円)、紅茶(アールグレイ、ダージリン、各300円)、ジュース類のほか、「アボカドスムージー」、「バナナブルーベリースムージー」(以上600円)なども。テークアウトにも対応する。
2人は2012年に結婚。シアトルで暮らしていたが、子どもが生まれたことがきっかけで、働き方や住む場所について考えるようになったという。日本でカフェを開こうと決め、久美さんの実家がある横浜から遠すぎない範囲で検討したところ、旅行で訪れたことがある松本が浮かんだ。「山が好きだし、何といっても松本城がかっこいい」とクリスさん。「街の雰囲気やサイズ感など、子育てにもいい環境だと思った」と久美さん。昨冬に来日して物件を探し始め、3月に引っ越し。市内の解体現場に通ったり、友人に手伝ってもらったりしながら、半年かけて準備を進めてきた。
毎週日曜・火曜の11時~11時40分は、クリスさんが英語の絵本の読み聞かせなどを行う「ストーリータイム」を設ける。「アメリカで暮らしていた時に、子どもが一緒に遊ぶ場を通じて、友人が増え、交流も広がった。外国人が身近にいる環境が自然なことになるように、英語教室とは少し違う形でコミュニケーションを図れる場になれば」と久美さん。「カフェが好きな人、地域で暮らす外国人、子育て中の人など幅広い層がくつろげる店にしていきたい」とも。
営業時間は10時~17時。水曜定休。