
安曇野市の「ギャラリー・シュタイネ」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-83-5164)で現在、現代美術家・鈴木りんいちさんと陶芸家・本田あつみさんの2人展「Bricolage(ブリコラージュ)」が開催されている。
「ブリコラージュ」はフランス語で、「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」という意味を持ち、「器用仕事」とも訳される。茨城で制作活動を行う2人はそれぞれ異なる技法・作風を持つが、くすんだ色味や古びた風合いなどが同ギャラリーの持つ雰囲気と交わり、独特の空間を作り出している。
個展やイベントのインスタレーションも手掛ける鈴木さんは、陶製のオブジェ「ひとがた」や、さび付いた鉄や古びた木材など、さまざまな素材を生かした照明や家具、什器などを出品。「ひとがた」は、舞踏グループ「白虎社」に参加していた影響もあってか、表情や体付きなど前衛彫刻の雰囲気を感じさせる。「よく見ると一つ一つ微妙に表情が異なるので、じっくり見てもらえれば」と同ギャラリーオーナー。
本田さんは、アンティークのレースを押し付けて模様を付ける「レース」や淡い色彩の「パステル」、いくつもの小さい四角形をデザインした「ブロック」、花などをアクセントにした「アップリケ」の4つのシリーズを制作。カップや皿など器を中心に、壁掛けタイプの花器や時計、照明や鏡なども並ぶ。
鈴木さんの家具や什器に本田さんの器をディスプレーし、2人の作品の組み合わせが楽しめる同展。鉄の部分を鈴木さんが手掛け、周りに本田さんが作った陶製のオーナメントを配したシャンデリアなど共同制作した作品も展示する。
2人に展示を依頼したのは2年前。その間、2人は同ギャラリーを2度訪れ、企画を練ったという。「どのような空間が生まれるか楽しみにしていた。思った以上に作品数が多く、通常使う展示室だけでは足りなかったほど」と同オーナー。随所に「ひとがた」を置いたが、どの場所でも不思議となじんでいる。「ドラマが生まれるような機会をつくり出せる2人だと思う。こういう世界観もあるということを紹介するのがギャラリーの仕事の一つ。ぜひこの世界に触れてもらえれば」
作品は全て販売する。価格は、小皿=648円~、カップ=1,944円~、「ひとがた」=1万7,280円~など。営業時間は10時~17時。木曜定休。10月25日まで。25日は2人が在廊する。