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松本で東日本大震災の被災地・東北の風景写真展-現状語るトークショーも

「写真とキャプション、合わせて見てほしい」と熊倉さん

「写真とキャプション、合わせて見てほしい」と熊倉さん

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)1階の子ども創作館で現在、熊倉満さんの写真展「語りかける天地III 心の涙」が開催されている。

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 東日本大震災以降、復興への祈りを込めて風景写真を撮影している熊倉さん。同展では宮城、福島、秋田、岩手などの写真22点を展示する。海や空、植物など自然を捉えたものや、宮城・南三陸町の防災対策庁舎を写したものも。「自然と人間の共生、価値観などのメッセージを発信したい」と、写真には全てキャプションを付ける。「写真とキャプションを合わせて一つの作品として見てもらえれば」と熊倉さん。

 新潟県出身の熊倉さんが松本市に移住したのは10年前。県内で撮影した作品で「語りかける天地」シリーズとして過去2回、写真展を開催した。2013年4月から仕事で仙台市に滞在。休日を利用して、被災地を中心に東北各地で撮影を行っている。「『元気です』という人もいるが、心のどこかに傷は残っている。日がたつにつれて悲しみは薄れるかもしれないが、ふとした時にあふれる瞬間がある」

 震災後、ポストカードの販売を通じて被災地に寄付を続けている熊倉さん。今回も会場で12枚セット(800円)を販売し、売上金全額を岩手・陸前高田市役所へ義援金として送る予定だという。

 2月15日にはトークショーを開き、作品以外にも現地で撮影した写真を紹介しながら、被災地の様子を伝える機会を設ける。「会場を訪れる人からは『行きたくてもなかなか行くことができない』『今の様子が気になる』という声を聞く」と熊倉さん。「震災から間もなく4年。忘れてはいけないという思いと共に、現状を知っていただく機会になれば」とも。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。2月15日まで。14日・15日は熊倉さんが在廊する。トークショーは15日14時~、入場無料。

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