信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野は現在、同大松本キャンパス内に現代アート作品を展示する「信州大展会2014~探求の庭~」を開催している。
美術作家・渡辺英司さんの作品を中心に、青田真也さん、小栗沙弥子さん、堀田直輝さんがゲスト作家として出品。同ゼミの学生たちの作品も合わせて、約40点を展示する。会場は「大学自体を『美術の魅力を引き出す媒体』とすることで、学内外の皆さんに意外かつユーモラスで知的な刺激を提供したい」と、キャンパス内の通路や広場のほか、自然科学館や図書館、国の登録有形文化財である医学部資料室(通称・赤レンガ倉庫)などの施設を利用した。
関連イベントとして、解説を聞きながら作品を見て回るツアーや、ワークショップも開催。11月15日には、渡辺さんによるワークショップ「新聞てるてる坊主:今日の顔/Today's Face」が行われた。新聞から顔写真を探して、その部分を頭にしたてるてる坊主を制作。「普段目にしている新聞に載っている何ということはない写真なのに、いざ作ってみると不思議な感じがした」と同学部4年・川居高志さん。高校生も含めた15人ほどの学生が参加して1時間ほど黙々と作り、最後は外の木に並べてつるした。「こうしてたくさん並べると、別のことが起こる。写真を撮っても角度によってまた違う見え方になる」と渡辺さん。
同ゼミでは2008年から、町中などを会場にアートイベントを開いているが、同キャンパスをメーン会場としたのは初の取り組み。夏ごろから作品作りと並行して展示場所を探し、学生たちが各部に問い合わせて許可を得たという。「キャンパスのいろいろな場所で展示しているので、あちこちを見て回ってほしい」と広報を担当する同学部3年・趙允敬さん。期間中は理学部C棟の1階にインフォメーションコーナーを設置。学生が案内を行う。
開催時間は10時~18時。今月24日まで。