松本・今町通りのセレクトショップ「misumi(ミスミ)」(松本市大手2、TEL 0263-38-1010)が今月、13周年を迎えた。
メンズ、レディスのほか、キッズ、地元のデザイナーのアイテムなどを扱う同店。百貨店の服飾部門に10年ほど勤務していた店主の百瀬みよ子さんが2000年9月、娘と2人で開業した。「娘が初代、私が2代目。当初は客層が変わり、若い人向けの服を扱うことになったので、戸惑うこともあった。私はお客さんの『お母さん世代』なので(笑)」と百瀬さん。「不安もあったが、続けていく中で『何とかなる』と思えたから、ここまで来ることができたと思う」と振り返る。
高校生や大学生が訪れることが多い同店。信州大学の学生が作るフリーペーパー「CAmpus Bridge(キャンパスブリッジ)」には立ち上げから協力し、ずっと交流が続いている。「卒業後も訪ねてきてくれる人がいたり、店がきっかけで結婚するカップルがいたり…たくさんの人に囲まれて本当に幸せ」と百瀬さん。
来年から3代目として店を受け継ぐことになった郷津隆義さんも高校時代から店に通っていた一人。「出会ったのは確か12年前。部活に明け暮れる中、友達とよく来ていた。洋服もおしゃれも大好きで、『将来は自分の店を持ちたい』『いつかかなったらいいね』と話していた」(百瀬さん)。
郷津さんは大阪の大学に進学、卒業後はアパレル関係の仕事に就いたが、帰省する度に同店に立ち寄っていたという。「百瀬さんに『うちを継がない?』と言ってもらったのは3年ほど前。いずれはこっちに戻りたいとは思っていたが…そう言ってもらってうれしい半面、自分でいいのか自信が持てなかった」と郷津さん。今年に入り、継ぐことを決意して戻ってきた。「百瀬さんは『好きにしていいよ』と言ってくれる。これまでの店に自分が加わり新しい面も出していければ」
9月1日には、13周年記念と郷津さんのお披露目を兼ねたアニバーサリーパーティーが行われた。扱うブランドのデザイナーをはじめ、学生時代から通っている人、高校生や大学生、近所の店の人たちなど多くの人が訪れ、店内にはお祝いのメッセージや花が並んだ。「支えてくださったのは店に足を運んでくれた皆さん。つらいことがあっても、もう少し、あと少しと思って続けることができた」と百瀬さん。「これからの新しいmisumiがとても楽しみ。人が集まる場所、そしてこの街の元気の一つであり続けることができれば」とも。
営業時間は12時~20時。水曜定休。