松本の中心市街地で8月3日、「第39回夏まつり松本ぼんぼん」が行われた。314連、2万6700人が踊りに参加し、市内はにぎわいを見せた。
毎年8月の第1土曜日に開催されている同祭は、松本駅東側から駅前大通り、松本城までの約6.5キロを、「連」と呼ばれる参加グループが踊りながら回る。各連の踊りを審査員が審査し、最優秀賞をはじめさまざまな賞を選出する。
17時、コースが一斉に歩行者天国になると、マーチングバンドやバトン、松本陸上自衛隊の音楽隊が演奏しながらパレードを行い祭りのスタートを盛り上げた。開始時間が近づくと、各連からは気合を入れる声が次々と上がり始める。17時50分、「アルプスの里、歴史をしのぶ城下町に響かせよう、松本ぼんぼんの歌と踊りを!レッツゴー!」の掛け声を合図に音楽が流れ、参加者たちは勢いよく踊りを開始。特設ステージでは昨年の最優秀賞「相澤病院」連が模範として踊りを披露した。
さまざまな団体が連をつくり、会社や店舗、病院などのほか、学校のクラスやサークル、友人たちの集まりで構成する連も多い。「松本山雅」連には、子どもから大人まで多くの人が参加。同連で初めて踊るという北島智和さんは「いつかは山雅連で踊りたいと思っていた。緊張するが楽しみたい」と話していた。元同クラブ選手で、現在は同クラブの事業本部ホームタウン担当の片山真人さんも参加し先頭に立って連を盛り上げた。休憩時間になると片山さんの周りには子どもたちが集まり、じゃれあったり談笑したりと休む暇もないほどの人気ぶり。「初めて『連』に参加した。かなり熱くて『笑撃』を受けている(笑)。試合のときのように、いろいろな人と一緒に楽しめるので、とてもいい」と笑顔を見せた。
屋台も多く出店。市内外の人気飲食店やメーカー6店がオリジナルメニューを出店する「Komachi屋台フェスタ」には常に行列ができた。「炭火焼肉 味楽苑」(松本市中央1)は、和牛もつをたっぷり使ったもつ煮や、和牛のすじ肉を使ったすじ煮を用意。どちらも早々に完売するほど好評を得ていた。
21時まで踊りは続き、今年の最優秀賞には、そろいの紺色の着物と整ったフォームが評価され、着付けなどを教える総合学院「美保姿」連が選ばれた。