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安曇野で「家族のカタチ」展-画家・成瀬政博さん一家の「今」を紹介

「成瀬家」が見える展示

「成瀬家」が見える展示

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 安曇野のギャラリーカフェ「BANANA MOON(バナナムーン)」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-83-8838)で現在、企画展「家族のカタチ」が開催されている。

幼い自分と母を描いた成瀬政博さんの作品

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 同ギャラリーオーナーの画家・成瀬政博さんをはじめ、「成瀬家」の人たちの「今のかたち」を紹介する同展。妻・憲子さんや長男で同ギャラリー館主の唯さん一家、長女で画家の麻紀子さん、次女でファッションブランド「naruse」のデザイナー・文子さん一家、次男でグラフィックデザイナーの慧さん一家、三男で画家の遼さんが参加する。「『成瀬家』がテーマというより、それぞれが普段やっていることと思っていることを、それぞれの状況でできる範囲で紹介できればと思った。全員が集まった記念写真のような感じで」(唯さん)。

 それぞれの展示物には、メッセージが添えられている。政博さんは、幼い自分と母との2ショット写真を元に描いた絵を展示。「未来はわからないように、家族のカタチなんてものも、わからない (中略) それでも、その喜びやつらさは、あたりまえだけど、やっぱり、オリジナルのもので、そのリアリズムが僕の家族を作っているのだと思う」(原文ママ)と言葉を添える。

 文子さんは自身のブランドの服を展示。店名にちなんで、さまざまな大きさのドットで描いた月がプリントされている。コメントでは、専門学生時代に政博さんの寛容さの中にうれしさと不安を覚えた気持ちをつづっているが「でも、いつでも応援してくれる家族がいたので、頑張ることができた」と締めている。

 「naruse」の経営にも携わっている文子さんの夫・早川卓馬さんは、ブランド名や、文子さんが旧姓で活動を続けているため、「『自分は成瀬卓馬なんじゃないか』という錯覚を起こす」とコメント。「『成瀬家』というアート一家に『普通の家族とは違うだろう』と思いがちだが、どの家族も他所から見るとどこか特別なものに見えるものなので、『成瀬家』も『サザエさん一家』のようなごく普通の家庭のように思う」と記している。

 各家庭の子どもたちのほほ笑ましい「作品」も展示。塗り絵や家族を描いた絵、細かく描かれた迷路など、のびのびとした世界を楽しむことができる。

 「世間的に見たら『幸せな家族』かもしれないが…どこの家庭にもあるような問題だってある。自分も親やきょうだいと接するのが苦手だし」と唯さん。「親子関係で悩んでいる人に見てもらえたら。何か感じてもらえるものが見つかるかも」と話す。

 営業時間は9時30分~18時。入館料は500円(1ドリンク付き)。水曜定休。4月23日まで。期間中は、唯さんの妻・洋美さんが作る「キャラメルカスタードバナナの三日月パイ」(500円)も提供する。

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