塩尻市の市民交流センター・えんぱーく(塩尻市大門一番町)で9月30日、参加者がテーマに沿った「お気に入り」の本を紹介する競技スタイルの書評合戦「ビブリオバトル」が開催される。
ビブリオバトルは2007年に京都大学研究室の輪読会で考案されたもので、現在、全国各地で広がりを見せている。5人の発表者がそれぞれ推薦したい本を持ち寄り、5分間の持ち時間でその魅力を紹介。ディスカッションの後、「一番読みたくなった本」を参加者が投票して、優勝の「チャンプ本」を決める。
イベントは、「信州しおじり本の寺子屋」事業の一環として開催。塩尻市立図書館が中心となり、生涯読書を推進するために今年7月から始めた事業で、1995年に今井書店グループが鳥取県米子市に開設した「本の学校」の趣旨である「地域の人々の生涯学習の場」「出版業界人の研修の場」という精神を受け継ぐ。月に数回、講座や講演会、企画展、ワークショップを開き、自費出版や読み聞かせについての講座や、原画展、トークショーなど幅広い分野で「本の可能性」を考える機会を提供している。
「本と人をつなぐイベント。本を知ることでその人が分かるし、人を知ることでより本に親しむことができる」と同館の矢澤昭義さん。県内の公共図書館での開催は初めてだという。「同じ本でも読む人の視点はそれぞれ違うので、新たな面白さの発見になると思う。人から直接本を紹介されることはあまりないので、いい機会になれば」と参加を呼び掛ける。
開催時間は14時30分~。観覧無料。