松本で「日本民芸夏期学校」-10年ぶり、松本民芸館50周年に合わせ

基調講演の様子

基調講演の様子

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 民芸の精神を学ぶ「日本民芸夏期学校」が8月31日~9月2日、松本市内の各会場で行われた。

「三代澤本寿の仕事展」の様子

 民芸に触れる勉強会を合宿形式で行うもので、1973(昭和48)年から始まり、今回が142回目。全国各地で開催され、松本では松本民芸館50周年に合わせ、10年ぶりの開催。全国最多の8回目となる。「美のみなもとを学ぶ」を標語に掲げ、民芸の仕事や作品を見たり、先人が民芸に寄せた思いや目指したものを聞いたり、感じたりして民芸活動をたどる。

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 31日は、あがたの森文化会館講堂(松本市県3)で基調講演や講義が行われ、県内外から約140人の参加者が集まった。日本民芸協会常任理事・外村民彦さんによる基調講演「民藝美の出発点」では、日本民芸の祖と言われる柳宗悦の言葉を引用しながら説明。「古いものがいいというわけでもない。美しさの前に時間の差別はなく、美は時間を越える。過去のものだからではなく、不変なものがあるから尊ぶ」と外村さん。後半はスライドを用いて、日本民芸館収蔵の品を中心に、器、絵画、織物などさまざまな民芸品を紹介。中には、町の民芸店の商品や、外村さんが使っている食器や柳宗理のミルクパン、ユニクロのジーンズなども。「民芸品とは呼べないかもしれないが、民芸の心を持った工業製品」と話した。

 1日は、中町の蔵シック館(中央2)で「三代澤本寿の仕事展」も開催。のれんやびょうぶ、パネルなど100点以上が並んだ。ほかに、「ホテル花月」やレストラン「鯛萬」、「しづか」など街中にある民芸が息づく建物や、松本民芸館を見学。2日は塩尻の奈良井へ足を伸ばし、漆工についての講義を行った。

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