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松本シネマセレクトが6周年-名作そろえ、6月をスペシャル月間に

同NPOが発行している「月間シネマガイド」。スタンプラリーの用紙も兼ねる

同NPOが発行している「月間シネマガイド」。スタンプラリーの用紙も兼ねる

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 NPO法人「コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト」は6月を「NPO法人化6周年・6月スペシャル月間」と銘打ち、1カ月間で5作品を上映する。

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 上映するのはシンガー・ソングライターCoccoさんの初主演映画「KOTOKO」(6月1日)、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督による「ル・アーブルの靴みがき」(同15日)、名匠・ダルデンヌ兄弟が12歳の少年の成長と絆を描いた「少年と自転車」(29日、以上まつもと市民芸術館小ホール)、2012年アカデミー賞外国語映画賞など多数受賞の「別離」(8日)、同NPOによる「東日本大震災後の日本を考える」第8弾となる「friends after 3.11【劇場版】」(16日、以上松本市中央公民館・Mウイング6階ホール)の5作品。期間中はスタンプラリーも実施し、5作品鑑賞で無料招待券、3作品で割引券(一般・学生共に900円で鑑賞できる)を進呈する。

 同NPO は2006年3月にNPO法人化、現在、ボランティアスタッフ25人ほどで運営を行っている。「もともと、1981(昭和56)年ごろから一人で自主上映をしていた」と宮崎善文理事長は振り返る。宮崎さんが働いていた松本・中劇を拠点に上映を行ううちに「松本シネマセレクト」名義に。2004年に中劇が閉鎖されたが、その後も別の場所で自主上映を続けていた。「映画会社とやりとりする中で、責任の所在をはっきりさせないと活動は難しい。お客さんからの勧めもあって、NPO法人化することにした」。法人化の際には、自主上映を行っていたころからの客も、活動継続のために力になってくれたという。

 近年、デジタルデータでの配給が加速。今年3月には国内最大手のフィルム映写機会社が倒産、地方の映画館が次々と姿を消すなど、映画を取り巻く環境は大きく変化している。同NPOが法人化後に多くの作品を上映してきた「エンギザ」も2年前に閉館。現在は主にまつもと市民芸術館や松本市中央公民館・Mウイングで上映を行っている。「さまざまな映画が見られない、作られないということは映画文化の衰退になる。それは表現の多様性の衰退につながる」と宮崎さんは危惧する。

 「今回はラインアップも多彩で名作ばかり。『6周年』と銘打ったのも、良いものをたくさん見てほしいから」と宮崎さん。「『いつまでもあると思うなシネマセレクト』という状況ではあるが、今、できることを続けていく。ぜひ足を運んでほしい」とも。

 上映は「friends after 3.11【劇場版】」は13時~、19時~。ほか4作品は19時30分~。料金は前売り=1,400円、当日一般=1,800円、学生=1,400円。

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