松本市中央公民館・Mウイング(松本市中央1)で11月30日、ワークショップ「ジャム&ジャムスプーンを作ろう」が行われた。主催はクラフトのまち・まつもと実行委員会。
講師は、鍛金工房「ブリキや彰三」(上田市)を営む佐藤彰三さん夫妻と、オリジナルジャムブランド「Chez Momo(シェモモ)」の販売をメーンとするカフェ「Momo cafe(モモカフェ)」(松本市)を営む蒔田友之さん夫妻。当日は11人が参加し、半数ずつに分かれて入れ替わりで2つのワークショップを体験した。
ジャムスプーンは純銅製。銅板に書かれたスプーン形の線に沿ってはさみで切り、木づちや金づちで銅板をたたいて、すくう部分や柄の部分を形作っていく。その後、縁を鉄やすりと布やすりで整え、名前を刻印して完成。銅板をたたくときは楽しそうにしていたが、やすりがけになるとなかなか表面が滑らかにならず苦戦する参加者たち。佐藤さんが「(やすりがけは)大切な作業だから。楽しくないと思うけど…」と声を掛けると笑いが起こった。スプーンは硫化カリウム液に浸して黒褐色に仕上げることもでき、参加者はどちらにするか迷いながら好みのスプーンを完成させた。
ジャムは2~3種類の果物が入ったもの。参加者は2人1組になり、用意されたリンゴやグレープフルーツなど8種類の中から相談しながら好きなものを選んだ。果物は好みの大きさに切り、グラニュー糖を加えて強火で煮る。煮始めてすぐに液状化すると、参加者からは「おー」「すごい」と声が上がった。「強火で煮ると風味が逃げないし色みもいい」と蒔田さん。とろみが出てきたら熱いうちに瓶に詰めて完成した。最後は、ヨーグルトにそれぞれが作ったジャムをあえて試食。参加者は食べながら、家で作るときのコツやほかの果物ではどうなるかなどを質問していた。
市内から参加した村山国江さんは「作る楽しさと使う喜びの両方を楽しめた。子どもともやってみたい」、細久保真理子さんは「作家さんとじかに話せたので良かった」と笑顔を見せた。佐藤さんは「難しい作業もあったが、みんな頑張って作ってくれてうれしい」、蒔田さんは「果物により親しんでもらえたと思う。手軽にできるということもわかってもらえたようで良かった」と話した。
同委員会が主催するワークショップは今回で3回目。12月13日にはフレグランスキャンドル作りのワークショップの開催を予定している。詳細は同委員会ホームページで確認できる。