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松経インタビュー☆Match2009-12-03

「BARの街・松本」【前編】

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「松本はBARの街」と耳にすることがある。
おいしい水、歴史を感じるなまこ壁や蔵づくりの建物、1人静かにグラスをかたむけるバー…そこにはなんともいえない「大人の雰囲気」が漂う。
「松経インタビュー☆Match」では2回に分けて松本のバーを特集する。

■「バーの街」-そんな言葉がずっしりと根を張るように
「メインバー コート」オーナー 林幸一さん(42)

―お店のオープンはいつですか?
98年の12月です。そのころは今のような「バーの街」というニュアンスはまだなかったように思います。
2000年に入ってから、バーの開店が相次いで…松本には、首都圏のお店にはない「独特のバーの文化」がある。ゆったりした店構えだったり、本格的なのに価格がリーズナブルだったり…そういった個性ある店が増えていって、口コミで広がっていったんじゃないかと思います。ここ5、6年くらいじゃないですかね、「バーの街」というのを耳にするようになったのは。

オーナーの林さん―林さんはどうしてバーテンダーを?
北海道でホテルに勤務していたんですが、たまたまバーに配属になったんです。ホテルマンとして「お客様に喜んでいただきたい」という気持ちを強くもっていたので、バーはお客様とコミュニケーションが取れる、仕事場として理想的なところでした。
「お酒」にはすべて歴史がある。もともと、歴史が好きだったので、面白くて勉強しました。お酒も好きでしたが…この仕事を始めてからは飲み方が変わりました。

―お客様とのコミュニケーションというのが、根底にはあるんですね。
お酒を作るだけではなく、お客様の気持ちを汲み取って、常に接し方を考えることもバーテンダーの仕事ですから。もちろん提供するものの質の高さも大事ですが、バーテンダーとの会話やお酒選びなど、それぞれの楽しみ方もあるので。「大人の楽しみ方」というんでしょうか。バーは「非日常的な空間」なので、日常を少し忘れることで、気分転換して帰ってもらえればと思います。

オススメは「まずはオーソドックスなものを」―なんとなく「バー」というと敷居が高いかな、という気がしてしまうのですが…。
「大人の楽しみ方」がどなたにでもできるように、「店を守る」ということもしなければなりません。そういう意味で「入りやすい」バーはないのかもしれませんね。
でも、入ってしまえば居心地がよくなる、そういう空間を作りたいと常に思っています。店の雰囲気を作り上げるのはお客様ですから。
人生の中で行きつけのバーがある楽しみというものがあると思います。いろんな方に楽しんでもらいたいですね。

メインバーコート店内―これからは?
現在、ここ(コート)とアイリッシュパブ(OLD ROCK)の2店の運営をしているのですが、どちらもお客様に長く愛される店にしていければと思っています。
カウンターには無垢の木を使っていますが、年を経るにつれ、だんだんと味わいが出てきます。同じように、店全体も、年々居心地の良さが増すような店づくりをしていきたいです。

松本が「バーの街」と言われ、それがもっとずっしりと根を張るようになっていけばいいと思います。そのために少しずつの積み重ねが大事で、それが全体のクオリティの高さにつながっていくと思います。

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蔵造りの建物の2階。ドアを開け、店内に入ると無垢の一枚板のカウンターが本格バーならではの貫禄を感じさせる。
これまで数々のコンクールで賞を受賞、確かな腕を持つ林さんだが「主役はあくまでもお客様。お客様に気持ち良く過ごしてもらうことが大切で、わたしたちは脇役ですから」という。
ここで修行をして、独立していった人も多い。そんな心構えを学んだ人たちが、「バーの街・松本」の礎を作っているのかもしれない。

メインバーコート
松本市中央2-3-5ミワビル2階 TEL:0263-34-7133
営業時間 18:00~翌2:00 日曜定休

■ホテルは「バーの街」の出発点
ホテルブエナビスタ14階「サロン ド フェーゴ」
マネージャー 加藤宏和さん(30)

マネージャーの加藤さん―バーテンダーになったきっかけは何ですか?
ブエナビスタで働いて8年、バーテンダーになってからは5年が経ちます。バーがリニューアルするときにちょうど配属になりました。もともと興味はあったのですが、実際にやってみると奥が深い。何となく、すぐにできそうだと思っていたのですが(笑)、シェイカーを振ったり、バースプーンで混ぜたりという動作一つとっても、本当に難しくて。作り方はもちろんですが、見せる部分…身のこなし方や立ち振る舞いなども含めて、市内のバーで研修して、学びました。

―初めての研修はどうでしたか。
研修は2カ月ほどだったんですが、最初の1カ月はずっと裏で練習していました。
松本のバーで働く人は、ここで働いてから独立したという人も多いので、「ブエナビスタのバーテンダー」としてホテルの名に恥じないように、という気持ちがありました。今ももちろんそう思っていて、独立した人に対しても、恥ずかしくないようなバーテンダーでありたいです。

今の季節は暖炉に火が―「松本はバーの街」とも言われていますが、何か意識していますか。
ホテルという場所柄、観光客やビジネスマン、外国人の方も多いです。そういったお客様に、好みを聞いて「街のバー」を紹介することもよくあります。

「バーの街」と呼ばれることはうれしいですが、ほかの街の人から見ると、まだまだ足りない面もあるように思います。もっと多くの人から認められるような街になったらいいなと思いますね。特に、観光でいらっしゃるお客様は、昼に街に出て動く方が多いので、バーは松本の夜の一面というか、昼とは違った景色を見せることができればと思っています。

アルプスシンフォニー―オススメのカクテルはありますか?
「アルプスシンフォニー」は松本地区のバーテンダーたちが、松本のバーを盛り上げるために創作したカクテルの1つです。ジンベースのカクテルで、ピーチリキュールと青リンゴシロップをシェイクして炭酸で割っています。リンゴに見立てたミントチェリーを上に飾ります。

現在、メニューにあるのは50種類くらいですが、ホテルのバーなので、お客様のご要望に応じられるように、なるべく広く多くのリキュールを置いています。

―泡盛のカクテルもあるんですね。加藤さんのオリジナルですか?
泡盛を使ったカクテル「蓬莱竹(ほうらいちく)」は、今年4月に開催された「日本バーテンダー協会第16回 泡盛カクテルコンペティション」で賞をいただいたものです。泡盛は好きな人は好きですが、なかなか取っ付きにくい感じもあるお酒なので…。これをきっかけに飲んだことがない人にも飲んでもらえればと思って考えました。沖縄とのコラボというか、架け橋のようなものになればという思いを込めて、波田の特産品のスイカをイメージして、スイカリキュールを使っています。

コンクールに出ることはプレッシャーもかなりありますが、その中で腕を上げていくことが、お客様のためにもなると考えています。これからも機会があれば挑戦していきたいですね。

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「旅行や仕事で松本に来た人にとってここが『出発点』になれたらうれしい。街へ出て、個々のバーの雰囲気も楽しんでほしい」と話す加藤さん。
今の時期は日が暮れると、暖炉の炎とテーブルのランプの炎が温みを増し、バーの雰囲気はしっとりとしてくる。外に目をやると「夜の街」の景色が広がる。たくさんの明かりの中に、次に立ち寄るバーを見つけるのもきっと楽しい。

サロン ド フェーゴ
松本市本庄1-2-1ホテルブエナビスタ14階 TEL:0263-37-0111
営業時間 17:30~24:30 http://www.buena-vista.co.jp/

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