日本バーテンダー協会長野支部と県内有志飲食店が現在、ニッカウヰスキー仙台工場・宮城峡蒸留所で作られているシングルモルトウイスキー「宮城峡」を提供して、義援金を集めている。
「宮城峡」のストレート、オンザロック、水割りなど1杯につき100円を義援金に充てる。同蒸留所(仙台市青葉区)は、東日本大震災の被害は貯蔵関係の軽微なもので済んだが、一部損壊があった醸造や蒸留設備の復旧作業のため半月ほど工場を停止。3月末にウイスキー造りを再開、ゴールデンウイーク前にはこれまで同様、工場見学もできるようになった。
同支部では、震災後各店に義援金の募金箱を設置。4月末ごろに約30万円を寄付した。「募金箱以外にも、支援の輪が広がるような取り組みをしていきたいと協会で話した」と同支部長で「メインバー コート」(松本市中央2)オーナーの林幸一さん。
現在、県内で約20店舗、市内では「オールドロック」(中央2)、「ブローラ」(同)など約10店舗で展開する。「来る度に注文してくださる方もいる。お客さまのお気持ちが本当にありがたい」と林さん。松本市内の多くのバーが仕入れをしているという「リカーズ・モモセ」(里山辺)でも、販売価格の一部を義援金に充てているという。「バーと酒屋さん、両方から取り組んでいる。いろいろなかたちで支援し続けたい」
引き続き協力店も募集している。「『宮城峡』は優しい味のウイスキー。水割りでもハイボールでも何でも合う」と林さん。「今後も自分たちにできることは何かを考えながら、長く支援できるようなことを企画していきたい」とも。