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松本・あがたの森で「クラフトピクニック」-食品部門のワークショップも

芝生の広場中央では、敷物をしきピクニックを楽しむ人たちも

芝生の広場中央では、敷物をしきピクニックを楽しむ人たちも

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 NPO法人松本クラフト推進協会が主催する野外展示イベント「クラフトピクニック」が10月16日・17日、松本・あがたの森公園(松本市県3)で開催された。

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 木工、染織、陶磁器、金属、ガラスなどクラフト部門と食品部門を合わせた105組がワークショップや実演をメーンに出展。木製家具や石こう型を使った植木鉢、革のバックなど、大人が真剣に取り組めるものや、ガラスのパーツを用いたアクセサリー、軽量の木製グライダーなど子どもも楽しめるものなどさまざまな分野のワークショップが行われた。芝生の広場の中心では敷物を広げて「本物のピクニック」を楽しむ人たちの姿も多く見られた。

 今年は食品部門でもワークショップを行うところが増加。自家焙煎(ばいせん)コーヒー店「カフェ・シュトラッセ」(東筑摩郡朝日村)は焙煎具合の異なる4種類の豆の飲み比べを行った。カレー店「青空屋台のおうち」(大町市美麻)は、「インドカレーのくるくる巻き」を作って食べるワークショップを開催。焼きたてのチャパティーに刻んだ野菜とカツを入れ、カレーソースをかけて巻いて作る。「(説明するほど)たいしたことではないが…」と同店の鈴木洋介さんは遠慮がちだったが、実際に作ってみると分量が多くて具がはみ出したり、汁が垂れてきたりと参加者は悪戦苦闘。作り終えて「意外と難しい」「自分で作るとよりおいしい気がする」と話しながら、満足げにほお張っていた。

 木製注文家具を製作している「Kan craft」(松本市蟻ヶ崎)はいすの座面削りとスプーン製作の実演を行った。代表の羽柴完さんは、かんなを使って器用に座面を削っていく。実演中、「自分もやってみたい」という子どもたちもいるという。「削りたそうしているので、ちょっと一緒にやってみたり…。今回、ワークショップはできなかったが、実演でも興味を持ってくれる」と羽柴さん。

 「ものづくりの過程を、作家と語りながら楽しむ」ことを目的に開催し、今年で9回目を迎えた同イベント。年々参加者も来場者も増えてきている。「(作り手と使い手が)交流すること、作り手の技術を知ることで工芸が身近になれば」と実行委員長の蒔田友之さん。今年は初めての試みとして、スタッフが見どころを紹介する「ツアーガイド」にも取り組んだ。「実演中に何をしているのか興味を持っても遠慮してしまう人が多いので、両者のコミュニケーションの手助けになればと企画した。実は作家さんも話したいと思っている人が多い(笑)」と蒔田さん。作り手と使い手が互いを知り、交流を深められるような仕掛けに力を入れていきたいという。

 「今年は天候にも恵まれ、本当にピクニックをしている人も多くいたので良かった。『何か楽しそうだから遊びに行ってみよう』という感覚を大事にしながら、来年以降のことも考えていきたい」(蒔田さん)。

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