長野県内の6劇団が上演する「第12回まつもと演劇祭」が11月18日、まつもと市民芸術館(松本市深志3、TEL 0263-33-3800)で開催された。
昨年までの同演劇祭では数日間に分けて各劇団1時間程度の作品を上演していたが、今年は1日のみの開催とし、各劇団が30分間で短編演劇を上演するという構成にした。今回は、演劇ワークショップに集まった一般受講生で構成された「2007ぴかぴか芝居塾劇団」をはじめ、「劇団ザ?猿ロマン」「劇団HIT」「信州大学劇団山脈」「劇団戦士」「れんげでごはん」の6劇団が上演。開場前には「劇団実験室◎経帷子(きょうかたびら)」のパフォーマンスもあり、観客を沸かせた。
上演時間30分という難しい条件の中、各劇団はそれぞれの特徴を生かした作品を上演。最後に上演された「れんげでごはん」の作品「暗闇パーティー」では、地下鉄の駅で突然起きた倒壊事故の最中に出会った2人の女性が、互いの空間を唯一つなぐ小さな穴を通してさまざまなやりとりが繰り広げられた。シュールな内容の中にコメディー要素も含まれており、会場は大きな笑い声に包まれた。
上演がすべて終了すると、全劇団が舞台に集合し客席へあいさつを行い、演劇祭は幕を閉じた。劇団員たちはその後ロビーで、帰っていく観客を見送った。