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教育シリアスゲーム「はじめての出産」中信地域編 ゲームで正しい知識を

病院のシーンは信大病院をモデルにしているという

病院のシーンは信大病院をモデルにしているという

 出産の流れを体験的に学べる教育シリアスゲーム「はじめての出産~中信地域編~」が3月27日、公開された。

ミニゲームで体験的に学べる

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 シリアスゲームとは、社会課題の解決や啓発を目的としたゲームのこと。同作は、初産を迎える中信地域在住の夫婦を主人公に、陣痛から出産、産後までの過程をストーリーとミニゲームやクイズを通して体験的に学ぶことができる。ミニゲームでは、おむつの交換や沐浴(もくよく)、寝かしつけなどに挑戦。黄疸(おうだん)や夜泣きなど、出産後に不安を感じる項目についての解説や、市の子育て応援サイトの紹介もある。プレー時間の目安は30分程度で、英語版も用意する。

 制作したのは一般社団法人「M-terrace(エムテラス)」(松本市旭3)。医療・福祉分野における教育の質向上を目指し、ゲーミフィケーション技術を活用した教育コンテンツの研究開発を行っている。代表を務める信州大学医学部小児医学教室助教の三代澤幸秀さんは「医療現場の知見とゲーム開発の技術を組み合わせて、体験型教材を制作している」と話す。

 三代澤さんはNICU医師としての臨床経験から、障害のある子どもや妊娠や育児に困難を抱える人への支援には、医療・福祉・教育など多職種の理解が必要と考え、体験的に伝える方法を模索。演劇でのアプローチも試みたが、コロナ禍を機にオンラインでも可能なシリアスゲームの開発プロジェクトを立ち上げた。2021年、医療関係者や妊産婦の支援者を対象とした「Circle of Support」をリリース。2作目からは市内在住のイラストレーターの協力を得て、アニメーションを用いた「はじめてのNICU」「はじめての児童発達支援」などを制作、発表してきた。

 2024年には「東京ゲームショウ」に出展。早産児だったという人が、NICUに入院していた時のことを疑似体験し、感極まる姿もあったという。「ゲームだからこそ、リアルに受け止めてもらえていると感じた」と三代澤さん。

 「はじめての出産」は、県の元気づくり支援金を活用し、「松本・大北地域 出産・子育て安心ネットワーク協議会」の企画で制作。昨年4月にリリースした「はじめての妊娠 松本・大北地域編」、来年3月の公開を目指す「育児編」と合わせて3部作とする予定だという。「高校生や大学生など、若い人にもプレーしてもらえている。妊娠、出産について正しい情報を、気軽に知ってもらえれば」と呼びかける。

 ゲームはブラウザ版、アプリ版がある。いずれも無料。

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