企画展「つぐ ミナ ペルホネン」展が現在、松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-7400)で開催されている。
「ミナ ペルホネン」はデザイナーの皆川明さんが、流行に左右されず長年着用できる「特別な日常服」をコンセプトとして設立したブランド。「せめて100年続くブランドに」との思いを込めてスタートした活動は、ファッションからインテリア、食、宿など生活全般やホスピタリティへと広がっている。
創設30周年を迎えた昨年、東京・世田谷美術館を皮切りにスタートした巡回展で、松本は2会場目。展示は5章構成で、テキスタイルの図案から多彩なアイテムが生まれる過程、刺しゅうや織り、プリントなどの工程などを説明する。織物工場で保管しているテキスタイル見本や、織り機にセットするパーツ、修繕用の足踏みミシン、染料を配合する際に用いる道具なども展示する。
第4章「voice」では、協業先などさまざまな形で携わる人々が思いを語ったインタビュー動画を上映。第5章「remix」では、購入から時間がたって着られなくなった服を修繕したり、新たなデザインを加えたりしてリメークする試みを、購入者の思いと共に紹介する。「ミナ」社長でデザイナーの田中景子さんは「1人の発想から、さまざまな人とのコミュニケーションを経て、技術と工夫でかたちにしていく様子が見て取れる構成」と話す。
16日にはギャラリートークが行われ、参加した約70人が皆川さんと田中さんと一緒に展示室を回った。テキスタイルは毎シーズン、10柄ほどを制作。そこからおよそ100型のアイテムをデザインしているという。「準備にかける期間は長いが、思い付いたことに対して、必要な手間と時間を惜しまない」と皆川さん。参加者からの質問にも応じ、デザインとの向き合い方や、アイデアを具現化するまで試行錯誤したことなどを語った。
「デザイナーやパタンナーだけではなく、社内で働く人、協業先の皆さんなどいろいろな人に伝え、つないでいく営みを常に意識している」と田中さん。皆川さんは「ものづくりが根付いている松本で、見てもらえるのはうれしい。物から伝わる人の仕事を感じてもらえたら」と呼びかける。
開催時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(5月4日は開館、同7日は休館)。観覧料は、一般=1,600円、高校生・中学生=1,000円、小学生=600円。6月7日まで。