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松本で「対話アート」展 作品通じて、障害のある人とない人の接点を

JR松本駅東西自由通路に設置した展示ブース

JR松本駅東西自由通路に設置した展示ブース

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 障害や「生きづらさ」をテーマにしたアート作品を展示する「対話アート2025 A.I.R」が現在、松本市内3会場で行われている。主催は一般社団法人「ナナイロ」(松本市大手1)。

「道の記録」を彩った布

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 2022年にスタートし、今回が4回目。今年は「アーティスト・イン・レジデンス(A.I.R)」で、公募によって選ばれた劇作家・演出家の越智良江さんが10月下旬に1週間ほど駒ケ根市の障害者支援施設「西駒郷」に滞在。利用者や支援者と共にパフォーマンス「傍、行きて、春、その時まで」を創作した。施設の芝生の上に布を敷き、その上を利用者がさまざまな方法で歩む様子を通じて、「共に生きること」「人生のはかなさと美しさ」を表現した。

 書店「栞日(しおりび)」(深志3)では、芝生の上に敷いた長さ24メートル・幅3メートルの布を展示。利用者や支援者、コンテンポラリーダンサー・石川かおりさん、俳優の春日井一平さん、大石丈太郎さんがパフォーマンスで絵の具を用い、「道の記録」を彩った。利用者一人一人に合わせて用意した自転車や靴などの道具も紹介する。マツモトアートセンター(大手1)では、その様子を収めた映像作品を上映する。

 JR松本駅東西自由通路にはブースを設置。パフォーマンスの際に着用していた衣装や、創作の様子を収めたパネル写真を展示する。ナナイロの伊藤翔平さんは「より多くの人に知ってもらいたいと考え、場所を検討した」と話す。足を止めて見入る人や、資料を手にする人なども多いという。「日本では障害者と関わったことのない人が5割以上いるというデータもある。さまざまな形で障害のある人とない人の接点をつくっていければ」とも。

 開催時間は各施設の営業時間に準じる。11月23日まで。

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