
来年松本市で開かれる日中韓3カ国の文化交流事業「東アジア文化都市2026松本」の公式ロゴが6月25日、お披露目された。
「東アジア文化都市」は日本、中国、韓国の各都市が文化や芸術を通じて交流を深める事業として毎年開催。今年は神奈川県鎌倉市で行われている。松本市では、来年1月からプレイベントを始め、5月に開幕。12月までさまざまなイベントを展開する。
25日の記者発表では、実行委員会の会長を務める臥雲義尚市長と、ロゴなどを手がけた松本市立博物館アソシエイトプロデューサー・おおうちおさむさんが登壇。事業概要と共に、メインテーマ「ART & PEACE」、公式ロゴを発表した。
ロゴは3カ国の結び付きを青、ピンク、黄色の円で表し、ハートの形になるように重ねた。ロゴの形や色、大きさは使い方に応じて変える想定で、人の移動や文化の融合によって生まれる美しさを表現したという。「共通のイメージを基に、無限の可能性があるロゴマークにした」とおおうちさん。アルファベットや数字も、ロゴをモチーフにオリジナルのものを作成した。
交流事業は、実行委員会が主催するイベントのほか、民間との共同企画や、民間の取り組みを支援するものもある。主催事業は4部門でそれぞれに企画推進ディレクターを置く。おおうちさんは「伝統文化」部門のディレクターを担当し、自身が総合プロデューサーを務める「マツモト建築芸術祭」を期間中に開催予定。ほか、「演劇・舞踊・音楽」部門は松本市芸術文化振興財団顧問の渡辺弘さん、「美術」部門は市美術館館長の小川稔さん、「まちなかアート」部門は信州アーツカウンシルゼネラルコーディネーターの野村政之さんが務める。
プレイベントでは、まつもと市民芸術館の芸術監督団長の木ノ下裕一さんによる連続講座を行い、小説や落語、歌舞伎を通じて日中韓の歴史を振り返る。臥雲市長は「山岳や文化観光資源を最大限に活用して、松本の魅力を国内外に発信するとともに、3カ国間の相互理解を深めたい」と話す。