
70歳以上を対象とした公募展「老いるほど若くなる」が現在、松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)で開催されている。
プロ・アマチュア問わず70歳以上であれば誰でも応募できる同展。2004(平成16)年に始まり、10回目となる今回を区切りとし、歴史に幕を下ろす。今回を含め、これまでの応募作品数は4654点。同展では初の試みとして、審査はせずに規定を満たした全ての応募作品を紹介する。
会場には過去のグランプリ作品8点を含めた294点を展示。日本画、水彩、油彩、アクリル画、パステル、版画、コラージュなどバラエティー豊かな作品が並ぶ。風景や動植物、子どもや孫の姿のほか、過去の記憶、想像や空想の世界など、テーマも多彩。作品には応募時に寄せられたコメントを添える。作品の説明のほか、何度も挑戦したという同展への思いをつづったものや、「人生、山あり谷あり」といった言葉もある。
今回は全国30都道府県から応募があり、最高齢は98歳、平均年齢は78.6歳。前回よりも80代、90代が増えて、平均年齢も過去最高となった。同館学芸員の原澤知也さんは「題材も技法もさまざまで味わいがあり、『自分も頑張ろう』という気持ちになる。作品に込められた思いも合わせて見てもらえれば」と呼びかける。
開館時間は9時~17時。入場料は、大人=1,000円(電子チケットは900円)、大学生、70歳以上の松本市民=600円(同500円)、高校生以下無料。月曜休館。6月1日まで。5月16日と23日は14時から小川稔館長による「ギャラリートーク」を行う。