
山をテーマにした企画展「Developed photos of the mountains~小さな山の写真展~」が現在、松本・大手のテナントハウス「List(リスト)」(松本市大手5)2階ギャラリーで開催されている。
県内外の11人が、山でフィルムカメラを使って撮影した写真、約120点を展示。山や草花のほか、食事や山小屋の様子、共に登山する家族や友人の姿などが収められている。フィルムカメラならではの、ぼけや色合いなどを感じる作品もある。
市内在住のエフミさんが企画。メンバーはインスタグラムを通じて声をかけた。「自分のペースで山とフィルムカメラを楽しんでいる人にお願いした」と話す。それぞれが選んで現像し、送ってもらったという作品は、大小さまざま。「皆さん最初は『私の写真なんて…』という感じだったが、楽しんで参加してくれた。どこの山だったか分からない写真もあるが、それぞれの『好き』ポイントを感じてもらえれば」とも。
エフミさんがフィルムカメラを使い始めたのは2019年で、それまではスマホで撮っていたという。「フィルムカメラは思ったような仕上がりにならないこともあるが、逆に想像以上にうまく撮れることもある。その時の気持ちや雰囲気がより強く表れるような気がする」と話す。
3年前、新年の目標として「写真展を開く」と決め、1階で営業する「山山(さんさん)食堂」の店主・高橋英紀さんに相談した。2人はもともと「山友達」で、「話して、背中を押してもらった」とエフミさん。1階の入り口近くには、同展に合わせて高橋さんが撮影した山の写真も飾る。
靴を脱いで上がる同ギャラリーは、天井には梁(はり)や天窓もあり、山小屋のような雰囲気。床に座って眺められるように、壁の低い位置に作品を展示したり、木のベンチを置いたりして、山小屋の談話室のような空間を目指した。山の地図や本を並べ、手に取れるスペースも。「山のことを話したり、思いをはせたりするひとときを過ごしてほしい」とエフミさんは呼びかける。
営業時間は7時~16時(28日は7時~14時、18時~21時)。3月30日まで。