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松本で「縁起物のわら細工」展 さまざまな願い込めた「お飾り」100点以上

さまざまなわら細工が並ぶ店内

さまざまなわら細工が並ぶ店内

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 宮崎県日之影町の「わら細工たくぼ」の縁起物の飾りをそろえた「縁起物のわら細工展」が現在、「世界のかご カドアミドリ」(松本市大手1、TEL 0263-50-4475)で開催されている。

新作発表のコーナー

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 約30種類、100点以上のわら細工を展示。家内安全の「祝結び」や、良縁を祈る「縁結び」、力強い「横綱結び」など、一つ一つに願いが込められている。「祝酉(いわいどり)」は、30年ほど前に作り手が途絶えて持ち込まれたことをきっかけに、形を変えながら制作を続けているという。ほかに、東日本大震災以降に制作を始めた、太陽・月・地球を3つの輪で表してつながりを表現した「平和結び」もある。

 昔ながらの形のもののほか、新作発表のコーナーも。パキスタンで4000年前に作られたコブ牛の土偶をモチーフにしたものや、麦わらを用いるヒンメリ、わら製の敷物「へわ」をイメージしたものなどが並ぶ。1束100本の稲わらと解説テキスト・動画がセットとなった「自宅でわら綯(な)い体験」も用意する。

 「わら細工たくぼ」は1957(昭和32)年に農閑期の仕事として地元のしめ縄を作り始め、2016(平成28)年にはわら細工・しめ縄づくりを専業の事業として立ち上げた。穂が実った後に刈り取る「稲わら」と、実る前に刈り取る「青わら」を育て、それぞれの特徴を生かしたわら細工を制作している。同店の伊藤朝子さんは「刈り取りも、わらをより合わせて縄を作るのも全て手作業で、美しい造形が生み出されている」と話す。

 8回目となる同展。常設でも取り扱っているが、年末年始の繁忙期を過ぎた頃に、より多くのわら細工を見てもらう機会を設けているという。「お正月飾りのイメージがあるかもしれないが、時期を問わず長く飾れる。門出を祝うギフトにもお薦めなので、手に取ってみてほしい」と呼びかける。

 価格は、輪飾り=2,420円~、祝酉=4,510円~、「自宅でわら綯い体験」=2,750円など。営業時間は11時~17時。火曜・水曜定休。3月17日まで。

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