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松本市のメタバース「ばーちゃるまつもと」 産学官連携、地元の中高生も参加

お披露目イベントの様子

お披露目イベントの様子

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 松本市などでつくるデジタルシティ松本推進機構(DigiMAT)が、メタバース「ばーちゃるまつもと」を10月2日、オープンした。

イベントではVRゴーグルも用意

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 インターネット上の仮想空間で、パソコンやスマートフォンで利用が可能。舞台は松本市で、アーケードがあった頃の六九商店街や、井上百貨店なども再現している。

 メタバース上のさまざまなコンテンツは、地元の中高生、専門学校生、大学生も参加して制作。空間内の井上百貨店には名産品をPRする「ばーちゃるまつもとセレクト」がオープンした。第1弾として、市内の6つのみそ蔵のみそを詰め合わせた「まつもとMISOめぐり」を紹介する。繩手通りのパン店「スイート縄手本店」3階にあるコワーキングスペース「SWEET WORK」を再現したスペースでは、コミュニティーマネジャーの河西佳代さんをモデルにした案内人の「ばーちゃるKayo-san」が質問に答える。

 10月2日にはお披露目イベントを開催。DigiMATの機構長を務める宮之本伸松本市副市長は「多彩なメンバーが携わり、この空間をオープンできたことをうれしく思う」とあいさつした。六九商和会会長の伊藤慶さんは「商店街の再現に、若い皆さんが創意工夫して取り組んでくれた。今後、バーチャル体験から実際に現場を訪れたいという人が増えれば」と期待を寄せた。

 今後は、食の魅力を伝える「まつもとVRツアー」の開催や、3D松本城体験、地元の伝統工芸やアート作品を紹介する「ばーちゃる市民ギャラリー」なども公開。信州大学が活用を進めるVR「Shinshu-u」とも連携し、学生や市民との交流機会を設ける予定だという。

 プロジェクトは、DigiMATの会員となっている日立システムズ(東京都)など3社が昨年度に調査研究を開始。本年度は社会実証を行っている。今後は、現在制作を進めているコンテンツを順次公開するほか、ビジネスモデルの展開も見据える。日立システムズの渋谷透さんは「空間を活用した新たなビジネスが生まれれば」と話す。

 10月9日、18日には「SWEET WORK」でVRゴーグルを使った体験会を行う。市DX推進本部の島村守さんは「地元の生徒、学生たちが企業とチームを組んで、地域のことを学びながら開発に取り組んでいる。さまざまな人に関わってもらいながら、面白い空間にしていきたい」と意気込む。

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