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「ありがとう松本パルコ」を伝えたい 有志が実行委員会設立、メンバー募る

記者会見の様子

記者会見の様子

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 来年2月末に閉店する松本パルコ(松本市中央2)に感謝の思いを伝えたいと地元有志が8月29日、「ありがとう松本パルコ実行委員会」を設立した。

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 1984(昭和59)年8月23日のオープンから40年以上、地元に影響を与え続けたことを振り返り、感謝の意を伝えたいと立ち上げた委員会。現在、70人ほどの個人と約20団体が賛同している。

 同日開いた記者会見には8人が参加し、松本パルコへの思いを語った。発起人代表でセレクトショップ「PULP(パルプ)」などを運営する小林寛さんは、以前、パルコ内に出店したりクラブイベントを開催したりしたことを回顧し、「これまでさまざまな恩恵を受けてきた松本パルコに恩返しをしたい」と力を込めた。

 「ファッションとビューティーという分野で影響は多大だった」と話したのは、美容室「エポンジュ」を営む上原竜夫さん。りんご音楽祭を主催する古川陽介さんは「若い世代が企画を提案することに対して評価してくれた」と功績をたたえた。現在2階で雑貨店「TOCA by lifart...(トーカ バイ リファート)12」を運営しているキャンドル作家・西牧隆行さんは「90年代後半、中高生だった自分たちは『パルコキッズ』世代。アートやカルチャーを供給してくれるインフラのような存在だった」と振り返った。

 市外から参加するメンバーもいる。伊那市でライブハウスを営む折橋栄一さんは、中高生の頃に電車で1時間かけて来店したが、緊張してブランド店に入れなかったというエピソードを披露。諏訪市在住の広告代理店役員・小針知栄美さんは「買い物だけではなく、常に『何をやるんだろう』とワクワクさせてくれる場所」と話し、長野市在住のライター・神保美月さんは、「行くだけで気持ちが踊る場所」と笑顔を見せた。

 設立を受けて、パルコの斉藤博一店長は「物を売るだけではなく、コミュニティーの場であり続けてこられたのは、一緒に楽しんでくれる風土が松本にあったからこそ」と話す。実行委員会は今後、ライブイベントや写真展などを企画。SNSなどを通じてメンバーを募り、多彩な活動を行っていきたいという。小林さんは「感謝を伝えるとともに今後につながる手がかりを模索したい。『こんなことがしたい』という人はもちろん、『何かしたい』『感謝の気持ちを伝えたい』という人も気軽に参加してほしい」と呼びかける。

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