松本市を舞台にした漫画が原作の映画「orange-オレンジ-」が松本シネマに認定され、11月18日、松本シネマライツ(松本市高宮中)で認定式が行われた。
松本シネマ認定制度は、松本にゆかりのある題材をテーマにした作品や、松本を舞台にした映画、市内でロケを行った作品の中から、観光振興への貢献が期待される映画作品を認定し、表彰するもの。2011年に「岳-ガク-」を第1号として認定、「神様のカルテ」「神様のカルテ2」に続いて同作が4作目となる。
同作は、松本を舞台にした青春純愛ストーリー。高校2年生の主人公・高宮菜穂のもとに未来の自分から手紙が届き、その内容に動揺しながらも行動していく様子や思いを中心に、同級生6人の姿を描く。出演は土屋太鳳(たお)さん、山崎賢人さんら。作者の高野苺さんは県内出身で松本在住。今月12日には最終巻となる単行本5巻が発売され、話題を呼んでいる。
9月から10月中旬まで、全編を県内で撮影。市内では、あがたの森公園、縄手通り、松本城のお堀、城山公園などでロケを行った。あがたの森公園でオールアップになった際は、土屋さんが感極まり涙をみせる場面も。「その場にいた数人の女子高生ももらい泣きをしていて、松本の人の温かさをあらためて感じた」と配給会社の東宝・宣伝プロデューサーの林原祥一さんは振り返る。
認定式では坪田明男副市長が、林原さんに認定証を授与。試写会で鑑賞した坪田副市長は「透明感の高い良い映画。原作も読んだが、ロケーションや立ち位置が再現されていた」と話す。「観光案内所では、今でもドラマ『水色の時』(1975年)や『白線流し』(1996年)のことを聞かれることもある。多くの皆さんにご覧いただき、松本の活性化につながれば」と期待を寄せる。
同作は12月12日から同館、アイシティシネマ(東筑摩郡山形村)など、全国一斉公開される。