5月24日・25日に開催が迫る「クラフトフェアまつもと2014」に合わせて、松本中心市街地で行われるさまざまな企画の準備が進められている。
昨年に引き続き開催される「商店と工芸」では、市内5店舗と中央二丁目交差点付近の歩道での展示・販売を企画。さらに、本町商店街振興組合の本町ルネサンス倶楽部の主催で「五月の宵祭」(23日・24日=17時30分~21時30分)を行う。同イベントは市時計博物館前の通りを歩行者天国にして実施。七輪で焼く陶器のワークショップや、カラマツの小皿、機織り、松本ほうきや松本みすず細工復活プロジェクトによる実演のほか、地元飲食店による夜店、音楽ライブなどを開催する。「松本を訪れる人はもちろん、地元に人にとっても松本の良さを知る場になれば」と実行委員会事務局の村山謙介さん。
信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野は工芸の五月実行委員会との連携事業として、大手門枡形広場を拠点に「すわりまわる2014」(24日=11時~20時、25日=11時~17時)を行う。同広場では、美術作家・下平千夏さんによるアーティストワークショップをはじめ、町の風景を切り取った写真を用いたり、水をキーワードにしたり、何かを作る原点を感じられたりする複数のワークショップを予定する。クラフトにまつわるトークイベントや映像上映も。
「フェア会場だけではなく、町の中にも人の流れを作りたい」と広報を担当する同大人文学部3年・佐々木晶子さん。「私たちが普段学んでいるアートは、クラフトと近いところもある。共通するところや違うところを少し感じてもらえれば」と話す。同広場以外でも、「町中に休憩できる椅子がたくさんあったら面白い」と、椅子を借りて野外に置く企画も。現在、椅子を貸してくれる人を募っている。「ちょっと座って落ち着いて、あらためて町を見たり、人と話したりすることで松本の魅力を感じてもらえれば」
今年30周年を迎える同フェア。数年前から、その集客力に着目し、中心市街地への回遊性を生み出す取り組みが増えてきている。今年は六九商店街で3回目となる「六九クラフトストリート」(23日~25日)を開催。25日は、高砂通りで初の試みとして10人のクラフト作家が参加する「高砂手づくり市」、縄手通りで「水辺のマルシェ」、中町通りで歩行者天国を実施する。
同フェア会場のあがたの森公園周辺は駐車場がなく、同フェア実行委員会では公共交通機関での来場を呼び掛けている。「フェアだけではなく、ぜひ歩いて松本の町を楽しんでほしい」